お薦め名画「最高の人生のつくり方 」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
最高の人生のつくり方
です。
ダイアン・キートンと
マイケル・ダグラスとのW主演映画ですが
日本では劇場公開は、見送られました。
年代的には、どちらの名前もビッグ
ネームに感じると思いますが
あまり知らない世代も居るかと思います。
その辺りのジェネレーションギャップ
からも、劇場公開は見送られてしまった
2014年の映画なので、当時の様子も
交えて書いてみたいと思います。
■最高の人生の描き方
「最高の人生の描き方」…間違えた訳ではありません。
この邦題は、WOWOWで放送された時の
タイトルです。
ちょと、珍しいですよね。
元々の原題は「And So It Goes」です。
直訳すると「そして、それは行きます」
と言うように意味になります。
ぜんぜん違います。
最高も、人生も、入ってません。
映画的な原題の意味としては
過去と、現在と、未来に置いて
選択して進むと言うような意味です。
「最高の人生のつくり方」も
「最高の人生の描き方」も
なんか聴いた事があるタイトル
だと思うかもしれません。
ジャック・ニコルソンとモーガン
フリーマンの「最高の人生の見つけ方」
に、似過ぎてます。
同・タイトルは更に日本版に
リメイクされ吉永小百合、天海祐希
の女性メインキャストで
日本映画の「最高の人生の見つけ方」
と言う、同一タイトルで公開しています。
これに近い、人生や終活的な作品が
多く、世界的にスポットが当りはじめた
頃だったのが原因かと思います。
それにしても、これだけ似てる
タイトルは、あまり良く無い現象だと思います。
ではアメリカ人は、「And So It Goes」
と言う原題を聴いて何を想うかと言えば
ビリー・ジョエルの唄です。
正しくは「And So It Goes…」です。
歌詞の中に
And so it goes and so it goes
と、繰り返す同ワードが出て来ます。
前後の歌詞の意味としては
今までのことを心に描いてるから
だからそうなって行く、そうなって行く
君だけが知ってる
と言う流れです。
ビリー・ジョエルは、心の傷
偽り、傷つく怖さ、過ちなどを唄っています。
この唄が、ピッタリの内容が
この映画「And So It Goes」です。
「最高の人生のつくり方 」
これは…ピッタリ来ません。
■メルセデスベンツ Sクラス 2ドアコンバーチブル
この映画を通して、マイケル・ダグラスが
演じるオーレン・リトルが、乗っている
古い*メルセデスベンツ Sクラスが作品を
通して登場します。
*メルセデスベンツ Sクラス 2ドア
コンバーチブル 280SE.300SE
W111/W112(1959年-1971年)
フィンテールや、縦目のベンツなどと呼ばれ
現在では程度が良ければ800~1800万円以上の
高額なプレミア価格が付く1台で、応談、ASK
と付いてしまうクルマです。
撮影当時マイケル・ダグラスは
70才近くなので、渋く軽快に乗りこなす
様は、白いボディなのもあって
さわやかでもあります。
もちろん、プレミア価格が出て買った
感じではなく、ずっと乗り継いでいる
亡くなった元・妻からの想い出の
クルマなのかもしれませんが、詳しくは語りません。
その語らない感じも、この映画の良さです。
妻との想い出の邸宅を売りに出して
自ら不動産業を活かして、売り込みを
しますけども、ディスカウントは
絶対にしません。
ベンツも、手放さず現在のアパート住まいの
駐車場2台スペースに、1台をアパートの
オーナーなので、停めている拘りです。
ですが、このベンツで遊園地でも
どこにでも行きます。
日常の足として、高額プレミアカー
なのを…本人は知らないのだと思いますが
ガレージに仕舞う事もせず、子供達が
遊ぶ、アパート前に普通に停めて
普通に走らせています。
ただ、それだけなのですが・・・
この映画のタイトルに、とてもマッチした
面白い描写です。
■ダブル主演
ゴッドファーザーも50年近い前なので
ダイアン・キートンと言う名前は
聴いた事があっても、60代後半の
彼女を知らない世代が居るのも仕方ありません。
マイケル・ダグラスも、最近では
マーベルのアントマンシリーズの
ハンク・ピム博士として、若い方は
知っているかもしれませんが
「危険な情事」や「氷の微笑」と言うような
ヒット作での若い彼を知らない世代がいるのも
仕方ないと思います。
このダブル主演だった事から…
劇場に足を運ぶ世代が、限定されてしまう
ので、劇場公開が見送られてしまいますが
もう1つ、シルバー世代のラブストーリーと
言うレッテルも、その要因の1つだったかも
しれません。
確かに、40代以上の世代が見た方が
理解出来る部分は多いと思います。
ただ、この映画はビリー・ジョエルの
唄のように人生の話で、特にラブストーリー
と言う訳ではありません。
■まとめ
2014年の7月は、日本ではSTAP細胞の問題が
連日報道されていました。
この映画は、残念ながら日本では劇場公開
されませんでしたけども、劇場用の映画として
とてもよく出来た作品です。
直接の関係はないですが、ビリー・ジョエルの
And So It Goesを聴いてみてから、見て貰いたい
作品です。
英語が解らない方は、歌詞の和訳などを
観ながらでも聴いてみてから、見て貰えば
とても、素敵な映画なのが解ると思います。
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
未見の方は是非御自身の目で、内容をチェックしてみてください。
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![]() DVD 時間 1 時間 48 分 ASIN : B00U5VY0J6 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 ロブ・ライナー
脚本 マーク・アンドラス製作
ロブ・ライナー
アラン・グライスマン
マーク・ダモン音楽 マーク・シャイマン
撮影 リード・モラーノ
編集 ドリアン・ハリス製作会社
キャッスル・ロック・エンターテインメント
Foresight Unlimited
Envision Entertainment配給
Clarius Entertainment
フリースタイル・リリーシング公開
アメリカ合衆国 2014年7月25日
日本 劇場未公開
上映時間 94分製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $18,000,000
興行収入 $25,312,387
■キャスト
オーレン・リトル:マイケル・ダグラス
リア:ダイアン・キートン
サラ スターリング・ジェリンズ
アーティー ロブ・ライナー
ルーク スコット・シェパード