お薦め名画「ビバリーヒルズ・コップ」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
「ビバリーヒルズ・コップ」です。
ジャンル分けすると・・・
アクションコメディになると思いますが
1984年12月にアメリカで公開されると
前評判は賛否あるような、やや謎の映画で
どんな映画なのか、見ないと解らない度が
高い作品だったようで、公開された時点から
急上昇しての大ヒットになった映画で
日本にも半年かからず、約5ヵ月後の
1985年4月27日のゴールデンウイークに
間に合わせて公開されました・・・
当時としては、やや謎で不思議な刑事モノでした。
■陽気な刑事はふざけてる?
1984年の頃の日本では、太陽にほえろ!や
西部警察など、簡単に言えば硬派で真面目なものが刑事モノでした。
ですが、エディ・マーフィのカン高い
笑い声と、ラフなファッションで
ムキムキの筋肉でも無い主役の刑事の
映画は、陽気でふざけてる刑事に見えて・・・異様でした。
この映画の大ヒット後の1986年10月に
日本では、あぶない刑事が製作され
「ふざけた刑事」が、ジョークを飛ばし
ながら、メチャメチャ(本来の捜査に不必要)
なアクションや破壊をしながら解決する
刑事が誕生し、受け入れられますが
それ以前のビバリーヒルズ・コップは
*グレン・フライのThe Heat Is Onなどの
軽快な音楽と緊迫した状況でも、ジョークを
挟むふざけた刑事に、カルチャーショックを与えました。
*元・イーグルスのメンバ―でリーダー。
■ビバリーヒルズ?
今でこそ、日本・・・特に東京では
○○ヒルズと言うのは、日々見聞きするワードですよね。
ですが、1984年にはハリウッドは
聴いた事があっても「ビバリーヒルズ」は
殆どの日本人は、よく知らず…
なんのワードなのか?の説明を
映画の説明の頭に付けないとならない程でした。
今でも、ワードとしてセレブが住む所
くらいの認識かと思いますが、ロスの中心
からサンタモニカ寄りの少し高台に位置
していて、確かに高級住宅が多く
マイケルジャクソン邸、ウォルトディズニー邸
ビヨンセ邸、ジャッキーチェン邸、トム・クルーズ
ブルース・ウイルス ジェニファー・ロペス
アル・パチーノ、ウィル・スミス、ジム・キャリー
ヴィン・ディーゼル、キアヌ・リーブス
ジョニー・デップ、ニコラス・ケイジ
レオナルド・ディカプリオなどの邸宅が建ち並んでいます。
ですが、意外にも高台の傾斜も
今は含むので、ゲート(門)から
住居までが、かなり坂だったり
見るからに、斜めの土地も多く…
地震の多い日本からすると、土地選択に
?が付くような斜面が多い場所です。
■二卵性刑事映画
このビバリーヒルズ・コップは
元々は、シルベスター・スタローンが
主演する予定でしたけども、タイトルを
コブラして欲しいとか、コメディ要素を
減らす要求が出され、エディ・マーフィに
変更になり、表向きは予算の都合と言う事で変更が伝わります。
映画好きの方は、お解りだと思いますが
シルベスター・スタローンのコブラは
ベースは、ビバリーヒルズ・コップで
確かにコメディ要素が無いロスで活躍
する刑事モノですが、変わりものでも
まじめな刑事で、ふざけてはいないクールな役でした。
今でも、カーアクション好きなファンには
コブラもクライマックス前までは
好きだと言うファンが多いですが、勝敗を着けるなら明白です。
■コップと刑事の嘘
1984年の日本では、ビバリーヒルズも
?でしたけども、実は「コップ」も?のワードでした。
コップと言うのは、当時は紙コップ
などのジュースを飲む容器でした。
なので、宣伝ではコップはアメリカでは
刑事の事ですと、説明していました。
ただ、それは…嘘です。(^^:
刑事は「Detective」が一般的ですが
Detectiveは、…探偵と訳されます?
コップ「cop」は、動詞で
to cop 逮捕する。と言う意味です。
なので、刑事さんにコップは通じなくも
無いですが…、刑事だけでは無くて
日本で言う制服警官など、警察官など捕まえる人(事)を言うので・・・
日本とは、警察官に与えられている
法的な権限が、異なるので微妙な
ニュアンスも難しいのですけども
copはスラング語で、少し違うのですが
デカの方が、ある意味のニュアンスとしては近いです。
因みに、警察官は policemanですけども
日本人は、けっこうヒーロー以外に
manを着けるのが苦手なので、外国の
警察官に、ポリスとだけ言いますが
ポリスマンと言わないと…
スーパーマンに、スーパーと言ってるのと同じです(^^:
その後、1987年にロボコップが公開
され、ロボット刑事と訳されますが
ビバリーヒルズ・コップのヒットから
若干の誤解もありますが…
あまり、コップを説明せずに済んでいます。
ただ、コップは正しくは刑事(だけ)ではありませんので(^^:
■まとめ
この不思議な刑事モノ映画のヒットは
日本では、社会現象までは行きません
でしたけども、その後の刑事モノや
アクションにも、大きな影響を与えた作品でした。
日本でのビバリーヒルズの認識も…
一応、される事になりました。
この作品の大ヒットで、御存知の
ように、パート2、パート3が製作
されて、エディー・マーフィーも
ビバリーヒルズに住みます♪
もちろん、シルベスター・スタローンも
住んでいます。
そんな、日本の作品にも大きな
影響を与えて、ビバリーヒルズに
最も合わないラフなファッションの
エディ・マーフィーの代表作を、未見の方は
勿論、当時から見て無いような方も
新鮮に観れると思うので、是非見てみてください。
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■作品データ
監督 マーティン・ブレスト
脚本 ダニエル・ペトリ・Jr
製作 ドン・シンプソン
ジェリー・ブラッカイマー
製作総指揮 マイク・モーダー音楽 ハロルド・フォルターメイヤー
主題歌 グレン・フライ『Heat Is On』
撮影 ブルース・サーティース
編集 アーサー・コバーン
ビリー・ウェバー
配給 パラマウント映画
CIC公開
アメリカ合衆国 1984年12月5日
日本 1985年4月27日上映時間 105分
製作国 アメリカ合衆国
製作費 $15,000,000
興行収入$316,360,478
日本配給収入10億2000万円
■キャスト
アクセル・フォーリー エディ・マーフィ
ビリー ウィリアム・ローズウッド刑事 ジャッジ・ラインホルドジョン・タガート巡査部長 ジョン・アシュトン
ジェニージーネッテ・サマーズ リサ・アイルバッハー
アンドリュー・ボゴミル警部補 ロニー・コックス
ヴィクター・メイトランド スティーヴン・バーコフ
マイキーマイケル・タンディーノ ジェームズ・ルッソ
ザック ジョナサン・バンクスハバード本部長 スティーブン・エリオット
ダグラス・トッド警部 ギルバート・R・ヒル
フォスター刑事 アート・キンブロ
マケイブ刑事 ジョエル・ベイリー
サージ(セルジュ) ブロンソン・ピンチョット
ジェフリー ポール・ライザー
ケイシー マイケル・チャンピオン
バナナを渡すホテルマン デイモン・ウェイアンズ