カチンコは、いる?いらない?

2021年10月17日

映画銀幕パークジョージ・松田です。

今回は「カチンコは、いる?いらない?
についてです。

カチンコとは、こんなヤツで
メイキングや、写真コントなどで見た事あるかと思います。

■カチンコは日本語

カチンコは、海外(英語圏・他)では
Clapperboardと言い、カチンコと言っても通じません(^^:

カチンと言う部分は、からのネーミングで
と言うのは、諸説ありますけども
撮影助手が打つと言う部分は確かで
その助手が「坊や」(子供というよりも、まだまだな新人的な意味)

で、それほど差別的な意味でも無く
坊やと呼ばれるような、若い人(子)が
行う事から、その道具のニックネームなったとも言われます。

Clapperboardも、Clapper(クラッパー)は
パーティーグッズのクラッカー的に
が鳴る、拍手する人のような意味で

boardは、黒板と言う意味で
前半の部分は、日本も海外も同じような意味が元ですが

後半は、日本の場合「物」としては
黒板(ボード)が、どこかに行ってしまっていて
カチンコ係と言ったように、係(人)や
そのアクション、行動名が元だった事が解ります。

■カチンコはいらない?・使い方

カチンコの本来の使い方や、出来た意味としては
サイレント映画トーキーになった時にあります。

つまり声や音を同時に撮影するのに
必要な道具として、それまでのボード(黒板)だけの上に
拍子木を着けた>2個1にした道具でした。

昔はフィルムでは、映像しか映せないので
フィルムに映像を映して、録音テープに録音しました。

ですが、別々に撮ったものを1つにす
「編集」段階で、ズレてしまうので
それを防ぐのが、カチンコでした。

つまり、1秒24コマの1つに上の拍子木が
ピタッと合ったコマがあります。

その瞬間に「カチン!」という音が
録音テープに入って居るので、この部分で音と画面2つを合わせて

現像でフィルムの横に、光学録音帯↑●を着けて上映しました。

その後、磁気帯↑●も出て来ますが
繰り返し上映するには、磁気帯は耐久力が無いので
用途で使い分けられました。

ですが、今で言うと、ビデオカメラやスマホでも
動画を撮影すれば、も同時に撮れしまうので
誰も、動画撮影にカチンコを使う人は居ないですよね(^^:

それと同じで、本来の機能としては
とっくに、カチンコは要らない産物です。

でも…今でも、現場で使うのは何故でしょうか?



■カチンコは、いる?

カチンコ黒板は、ホワイトボードや
デジタルの数字表示などに替わって
いますが、何シーンの何カットか?など
テイクを知るのに、あるていど必要なものですけども

上の拍子木は、ハッキリ言って要りません。
ですが、現場ではスタートの合図として
あるいは、日本的には気合が入るなどの
本来の使用目的とは別に、精神的な意味で

そのが使用されています。

ただ、現場や組、ロケ場所などに
よっては、もう使用せずに単にボードだけ
なっている現場があるのも事実なので

今後、現場に残るのか?過去の懐かしい
アイテムになるのか見守りたいところです。

個人的には、好きな道具で見栄えは
黒板が好きですけども・・・
使う立場になると、黒板はチョークの
粉が嫌なので、ホワイトボードの方が好きでした(^^:

■カチンコの打ち方・使い方!

カチンコの大きさを聴くと、日本では
B5くらいのサイズを示す方が多いですが

ハリウッドではA4~BAから新聞紙大の大きさを
示す人がいるくらい、大きなカチンコが多く使われて居ます。

これは、簡単に言えば予算の差です(^^:

ハリウッドは、2カメ、3カメ複数
カメラで撮る場合、大きくないと
数字が1台のカメラでしか読めない事もあり

またロングのカットで遠い場合にも
新聞紙大のサイズのボードを使用したりします。

日本は1カメが基本で、ロングは
俳優さんのクチの動きまでは解らないので
音のシンクロを略したりしてしまいます。

更に、日本はカチンコを打ってから
速くフレームの外に出る為に
私も練習しましたが、片手で打って
素早く外に出る事で、使えるコマを1つでも
多くしようと言う、予算的に無駄を削減しようとしたので

片手打ちに便利な小さなカチンコ
重宝され、手元に指のくぼみを作ったり工夫されました。

なので、人差し指や中指を入れて置いて
親指で、拍子木の上を倒し肘で引き上げ
はける練習を撮影助手は、みんなやったりします。

■尻ボールド

カチンコの変わった使い方の1つに
撮影現場では、尻ボールドと言う使い方があります。

コレは、主に*スロー撮影の場合には
撮影速度に回転が達成するのに時間が
掛かるので、前ではなくてカットの最後
カチンコを打ったりします。
*スローは撮影上ではハイスピードで撮影し
フィルムを多量に使用する。

また、怪獣映画などの特撮でも
スロー撮影は多いので、カットの撮影後
1コマ撮影にモードに切り替えて1~2コマだけ
ボードを、カメラ前で撮影する方法を使う事で
フィルムの消費を抑える工夫をしていました。

■カチンコの作り方

カチンコは、基本撮影所の美術さんなどの
手作りでした。

ボードは黒板の塗料が塗ってある板で
材質は何でも大丈夫ですが、拍子木の部分
サクラの木など、固く、音が響く木材が使われます。

開く部分の金具は普通の蝶板です。

模様は、拍子木が合うのが解りやすいように
入れられていますが、特に決まりは無く
単色のカチンコもありした。

カラ―も、白黒は白黒映画の残りで
カラ―化では、よくに塗られていました。
コレは現像上の色味のチェックに
少し役立つからで、人では無くて
物を撮ったり、景色だとカラーの基準が解り難い為です。

サイズも自由で決まりはありませんので
使う方の手に合うように造るのがベストです。

難しくもないですが、作るのが苦手とか
時間が無いなどの方には、ネットでも
いろいろなカチンコが安く入手可能ですので
チェックしてみてください。

映画好きな方は、部屋に飾ってる方も多いデス。

映画撮影用 本格 カチンコ
ASIN B01GY9MEDG
999円
詳しく見る。
カチンコ 映画撮影用(ホワイト)
ASIN B07RX3NH5B
アクリルボード式
詳しく見る。

■デジタルカチンコ・スイッチ式

この上画のようなデジタル表示カチンコ
海外映画のメイキングなどで見た事があると思います。

このタイプは、上の拍子木の中にスイッチ
付いていて、鳴らすと言うよりもスイッチで
同期と言うよりも、カットの長さ(尺)の
秒数をカウントできるようになっていて

もはや、拍子木は>スイッチです(^^:

■デジタル映像製作のカチンコ

フィルムから、デジタル撮影の時代になっての
カチンコは、スマホや↑タブレットにカチンコの
アプリを表示させて、数字などを画面に手書きして
それを撮影したりしています。

ただ、なんとなく画像を送信も出来るのでしょうが
表示した画面を、生撮りしているのがデジタルなのに
アナログ要素が残って居て面白くもあります。

■まとめ

機能的には、カチンコは無くてもOKな方向に向かっていますし
今すぐに無くすのも可能だと思います。

ですが、現状無くなって無いのは
伝統だとか、(スタイル)と言う部分への
愛着なんだと思います。

飛行機の「空港」(エアポート)を
港と呼ぶのも、大航海時代を結んだ
からの移行の跡として継続しているように

映画の歴史的に、人間らしさ的な意味としては
言葉(ワード)だったり、スタイルとしては
残って行く部分はあるかと思いますが

物や、機能としては便利で簡単な方流れて行くのは確実です。