お薦め名画「ココ・アヴァン・シャネル」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
ココ・アヴァン・シャネル
です。
2009年のフランス映画で、名作の
アメリの主演女優オドレイ・トトゥが
若き日のココ・シャネルを演じた事で
話題になった映画です。
勿論、今では有名なハイブランドの
シャネルが、どうのように誕生したか
と、言う内容の作品です。
そんな映画を、2009年の様子を交えて
書いて見たいと思います。
■tabacumの落とし穴騒動!
「たばこ」は、海外でもタバコで
通じる場合もありますが、正確には
「Nicotiana tabacum」です。
フランスでは、日本よりも厳しいく
宣伝などが規制されていて
F1などモータースポーツからも
たばこメーカーがスポンサーから
外されていました。
日本の映画やドラマでも、まず主役が
たばこを吸うようなシーンは、撮影
されなくなっていますが、過去の作品
を描く場合は、日本は勿論、海外でも
特に、映画への規制はありません。
そこが、穴でした。
この映画ココ・アヴァン・シャネルは
当時、咥えタバコで布を縫うと言う
仕事ぶりが、現在からするとインパクト
があり、今からするとパジャマにしか
見えないような服と女性が履くパンツが
彼女が変えた、働く女性であり
働く女性の姿だった事から
白いパジャマ姿で、右手にタバコを持ち
足を組んで、パンツ姿を見せた
この映画を象徴する素晴らしいポスター
を、宣伝部が作りました。
しかし・・・宣伝とタバコの組合わせに
NGが出てしまい、フランスに貼られた
素晴らしいポスターは、全面回収される
騒動が起きてしまいます。
勿論、タバコの広告ではありません。
映画の広告です。
ですが、今からでも憧れる女性が…
これを見て、カッコイイ私も吸いたい
と思う人が居れば…やはりタバコの広告
としての効果もあるのかもしれません。
悪役ならまだしも、ブランドとしても
女性の憧れとしての存在としても…
とても、難しい判断だと思いますが
映画会社は、全面回収を決めました。
大変な宣伝費用の損出です。
ですが・・・
その全面回収が内外でニュースになり
何気なく通りすぎてた人も、まだ見た事
なかった人も、どんなポスターだ?と
興味を持ち、それは修正されたポスター
と共に、幻のポスターとして
映画会社を離れ、話題になり…
大きな宣伝になってしまいました。
そこまで、計算されていた仕掛けなのか?
単純にミスだったのか?
それは、わかりませんが
なんとなく、痛快な「結果」の騒動で
ココ・アヴァン・シャネルらしい
映画宣伝だったように思います。
■パジャマルック革命
100年前は、フランスでも女性が
普通に仕事をすると言うのは
少なく、階級も大きく社会に存在して
いたので、この階級の女性の服装と
いうのも、なんとなく解る時代でした。
大別すれば、女性はスカートが
当たり前で、コルセットでウエストを
締め付けるのも当たり前でした。
そこに、スカートから女性を自由にした
のが、ココ・シャネルのパジャマルック
でした。
パンツなのは勿論、ゆったりとして
ボディラインなど見せずに
楽に着れる洋服を作り出します。
今からすると、女性がスカートなのが
当たり前で、パンツはタブーなのも
想像しにくいですが
実は、パジャマもパンツだから男性
のみが使用する存在でした。
女性は、今で言うネグリジェが
一般的で常識でした。
1918年頃、ココ・シャネルは、
部屋だけではなて、外でも買物や
ビーチにも着ていけるパジャマルックを
提案、社会を驚かせました。
シャネルと、言えば、今はハイブランド
のメーカー名ですが
このココ・シャネルの1歩が、女性を解放
した革命になり、女性がパンツを履いて
外に出る事が、徐々に「普通」な事に
変貌していきます。
ココ・シャネルの勇気というか…
頑固なまでのスタイルが、女性に支持
されたのが「結果」です。
その頑固さを描いたのも、この映画です。
■シャネルNo.5
シャネルと言うと、ある年代には
ハイブランドメーカーのバックや洋服よりも
「シャネルナンバーファイブ」
を、思い浮かべる人も居ると思います。
この台詞を言ったのは、当時人気の有名な
女優のマリリン・モンローです。
これは、当時もセックスシンボルであった
セクシー女優のモンローに、あった
男性との噂の相手がビックネーム過ぎて
ストレートに聴けないので、今なら
セクハラになるような質問ですが
何を着て寝ているのか?の質問に
「シャネルNo.5だけを身にまとって寝る」
と言う、裸で寝ていると言う返し
あの人でも、あの人とでも無いと言う
セクシー女優として200点の
見事な返しの前に、閉口してしまう事で
世界中で有名になった台詞です。
この事から、意外な事に女性も、男性も
プレゼントに、シャネルNo.5の香水を
買い求め、人気と知名度で言えば
NO.1の香水になり、1万円前後で
今でも買う事が出来ます。
ただ、ココ・シャネルは、当時の香水は
単一の花の香りだけだったので、栽培も
温室などが今ほどよくないので、製造する
のに、同じ花を大量に使用した事から
高価で、庶民が買えないモノでした。
そこで、いろいろな花をブレンドして
他の成分もミックスする事で、単一の花
の香りは直ぐに消えてしまうのも
補い大量生産を可能にした、一般的な
香水として女性に、香水の文化を広めた
もので、モンローが超VIPの男性ではない
と、言うようにも解釈出来る回答に
既に、ニューヨーク・ヤンキースの
*ジョー・ディマジオの妻であっても
沢山の軍人や一般大衆に支持される
ことになります。
*MLB・NYヤンキースの選手。
2人のスーパースターは、274日で離婚
してしまいますが…
ディマジオは、最後まで彼女の事を想い
亡くなる数日前に友人に語った最期の言葉は
「死んだら、マリリンのところへいける」でした。
野球の事を何もしらないの。を、キッカケ
に結ばれた2人でしたし、本当にモンローが
シャネルナンバーファイブを、絶えず
つけていたか?も、わかりませんが
ジョー・ディマジオの永久欠番の
背番号も、5番でした。
■まとめ
2009年の9月の公開時期には、日本は
自民党では無く、民主党党首の
鳩山由紀夫が第93代内閣総理大臣に
なったニュースで持ち切りでした。
ココ・シャネルは、映画の中にも
出て来ますが、ブラックドレスを
日常に定着させています。
今では、ブラックのスーツに
ネクタイを着ていても、オシャレに
見て貰えれますが、数十年前の
日本では、それは葬儀を意味する
ものでしかありませんでした。
ココ・シャネルの拘りは、不思議な
程の確信に満ちています。
パッとしない、一見地味で大人しく
見える女性ですが、行動力と
その確信の前には、一歩も引かない
姿勢は、ある意味、痛快ですし
愛する人を失った深い悲しみに
直面する姿を、オドレイ・トトゥが
演じた映画は全てでは無いですけども
その確信に迫った名作ですので
是非、未見の方は見て観てください。
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
未見の方は是非御自身の目で、内容をチェックしてみてください。
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![]() ASIN B0043BOQF2 時間 1 時間 50 分 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 アンヌ・フォンテーヌ
脚本
アンヌ・フォンテーヌ
カミーユ・フォンテーヌ原作 エドモンド・シャルル=ルー
製作
キャロル・スコッタ
カロリーヌ・ベンジョー
フィリップ・カルカソンヌ
シモン・アルナル音楽 アレクサンドル・デプラ
撮影 クリストフ・ボーカルヌ
編集 リュック・バルニエ配給
フランス、日本、 ワーナー・ブラザース
アメリカ合衆国 ソニー・ピクチャーズ・クラシックス公開
フランス 2009年4月22日
日本 2009年9月18日上映時間 110分
製作国 フランス
言語 フランス語
製作費 $23,000,000
興行収入$50,812,934
■キャスト
ココ・シャネル – オドレイ・トトゥ
エティエンヌ・バルザン – ブノワ・ポールヴールド
ボーイ・カペル – アレッサンドロ・ニヴォラ
アドリエンヌ・シャネル – マリー・ジラン
エミリエンヌ・ダランソン – エマニュエル・ドゥヴォス
レジス・ロワイエ
エティエンヌ・バルトロミュー
ヤン・デュファス
ファビアン・ベア
レシュ・レボヴィッチ
ジャン=イヴ・シャトゥレ
リサ・コーエン