お薦め名画「僕のワンダフル・ジャーニー」

2021年7月13日

映画銀幕パークジョージ松田です。

今回の御薦め名画は

僕のワンダフル・ジャーニー

です。

ペットを飼っている、飼っていた方には
夢のような映画で、どうしても人間の
寿命よりも短く、お別れしなければ
ならない愛犬が、別の犬として生まれ
変わり、元の飼い主と再会しようと
何度も、人生…犬生を繰り返すと言う
ファンタジーです。

でも、ファンタジーなのかな?と思える
不思議な出会いが、現実にあるのも
事実で、この映画のリアリティを
イメージさせてくれる、少し変わった
犬と人間の映画です。

■ゲイル・マンキューソ

この映画は、単独で見ても何も問題ありませんが
一応、僕のワンダフルライフ(2017)の続編的作品です。

僕のワンダフルライフ監督は、ベテランで
マイライフ・アズ・ア・ドッグアカデミー賞
監督賞にノミネートされるラッセ・ハルストレム
監督でした。

知らないで見ても、なにも問題はないのですが

この映画の監督ゲイル・マンキューソ女性です。
その為、女性のやわらかい、優しい視点
描かれている部分が多くあり、この映画の雰囲気
イメージに、それが出ています。

男女差別とか均等問題などは、まったく関係無く
普通に内容的に、もっと女性が監督したら
イメージが変わる作品というのはあるなと考えさせられます。

ゲイル・マンキューソ監督は、事実映画監督
初めてで、元々はテレビのトークショーで活躍
コメディの脚本や監督をしていた人物で

プロデューサーのギャビン・ポローンが、抜擢
したのが、良い方向に出たと思います。

僕のワンダフル・ジャーニーは、コメディでは
なく、基本的には普通のドラマ映画でSFXを多用
するSFでもありません。
ただ、メインの1人?と言う事で、ゴースト
などと同じく、少し「向こうの世界」が現実として
描かれた映画なのですが、犬が前世の記憶を持ち
続けていると言う部分が、コミカルでは無いのですが
ある意味、コメディのもたらすシリアスな要素
近いんだと思います。

*ゲイル・マンキューソ
別名ゲイル・マンキューソ・コードレイとも記載されます。

■ベストセラー63

僕のワンダフル・ジャーニー原作
W・ブルース・キャメロンが書いた
「A Dog’s Journey」という書籍

2010年に出版されニューヨーク・タイムズ
ベストセラー・リスト63週の長期にわたって
ランクインし続けた作品で
世界36ヵ国で翻訳・出版され読まれた作品でした。

この作品の良さの1つは、文字で
イメージするからこそ、成立するリアル
な部分があるので、映画化は難しいとも
思える内容です。

ですが、キャメロンは、動物福祉を支持し
愛犬家としても知られるベテランの
映画プロデューサーギャヴィン・ポローン
ゲラ刷りの段階から見せて、この作品の
映画化に積極的という、通常のヒット作品の
映画化の逆のパターンで、原作者側
アプローチして出来た変った作品です。

それでも、出版から撮影まで7年かけて
監督の選別など、準備していて
多くの愛犬家の方の心ある作品としての
エンターティメント作品になりました。

■大好きの犬嫌い

小説でも映画でも、表現するのには
「対比」効果と言うのも使います。

それは画的にも、2枚目俳優の横には
マッチョで少しブサイクな男が居たり
スリムな女優さんの横には、ポッチャリ
さんなどを配したりします。

綺麗な花を、花より目立つド派手な
花瓶に入れないのと同じです。

この作品の中の最も大事な対比
愛犬家反対の人です。

犬嫌いの人も居ると言う部分が
生まれ変わった犬と、忘れていない
飼い主の想いとを結びつける
反対の要素になります。

その「役」を演じたのがグロリア
演じたベティ・ギルピンでした。

プロの女優としては、勿論自分の
役回りの重要性は解って、カメラの
前に立っていますが・・・

グロリアは、犬嫌いでも
ベティは、大の犬好きなので
とても難しい芝居になり、特異な
葛藤の中の撮影だったそうです。

スタート!が掛かると、犬を怒鳴り
カット!になると、犬に駆け寄って
謝りハグすると言う・・・
犬からしたら、どんな性格なんだ?
と言う不審人物に思えたかもしれません。

それでも、この映画は本当の犬嫌い
俳優が演じるよりも、犬好きのベティ
起用した方が正解だったと思います。

その辺りもプロデューサーの
ギャビン・ポローンキャスティング手腕
であり、それに応えたベティ・ギルピン
言う女優と、それに更に答えた犬達
複雑で面白い「想い」が、この映画には流れています。

■まとめ

2019年アメリカ公開の5月は、日本では
令和へと改元され令和の天皇が即位される
大きなニュースが日本中に流れ、海外からも
多くの祝福が寄せられました。

また、日本公開9月には日本でのアジア初の
ラグビーワールドカップが開催され、ラグビー
ブーム
が起きていました。

テレビ画面に釘付けな人が多く、映画的には
やや不利な状況の中で、沢山の人が足を運んで
見てくれた作品で、ラグビーのような熱い
格闘スポーツとは、反対の内容だったのが
良かったのかもしれませんが、どんな状況でも
この僕のワンダフル・ジャーニーを見ると
やさしく、せつなく、楽しく、おかしく
涙する、優しい映画なので、ペットを飼っている
方でも、飼っていた、飼ってみたい方も
是非、1度は見て観て欲しい作品です。

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*配信は予告なく変更する場合があります。

僕のワンダフル・ジャーニー
[Blu-ray]
時間 1 時間 49 分
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■作品データ

監督 ゲイル・マンキューソ

脚本
W・ブルース・キャメロン
キャサリン・ミション
マヤ・フォーブス
ウォレス・ウォロダースキー

原作 W・ブルース・キャメロン
『A Dog’s Journey』

製作 ギャビン・ポローン

製作総指揮
セス・ウィリアム・マイヤー
ラッセ・ハルストレム
ファン・ルーユアン
チャン・ウェイ

音楽
マーク・アイシャム
エミリー・ベア

撮影 ローヒエ・ストファーズ
編集 ロバート・コマツ

製作会社
アンブリン・エンターテインメント
リライアンス・エンターテインメント
アリババ・ピクチャーズ
ウォールデン・メディア

配給
アメリカ合衆国 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本 東宝東和

公開
アメリカ合衆国 2019年5月17日
日本 2019年9月13日

上映時間 108分

製作国 アメリカ合衆国

興行収入
世界 $75,727,748
日本 4億5700万円

■キャスト

ベイリー / モリー / ビッグ・ドッグ / マックス の声: ジョシュ・ギャッド

クラリティ・ジューン CJ キャスリン・プレスコット
少女時代のCJ: アビー・ライダー・フォートソン
幼少期のCJ エマ・ヴォルク
イーサン・モンゴメリー: デニス・クエイド

ベイリーの飼い主
ハンナ・モンゴメリー: マーグ・ヘルゲンバーガー
グロリア: ベティ・ギルピン
トレント: ヘンリー・ロウ

少年時代のトレント: イアン・チェン
ヘンリー: ジョニー・ガレッキ

シェーン: ジェイク・マンリー
リースル: ダニエラ・バルボサ
ビッグ・ジョー: コンラッド・コーツ
バリー: ケヴィン・クレイドン

名画

Posted by J.MAZDA