カメラに映さない技術?

2021年7月13日

映画銀幕パークジョージ・松田です。

今回は「カメラに映さない技術」です。

■アマとプロの違いの1つ

アマチュアと、プロの違いは多数
あると思いますけども

大きな違いの1つに、プロは

映すモノと

映さないモノ

を、シッカリ考えて

映さないモノは映さない用にします。

その映さないモノも、幾つか在るのですが
今回は、カメラフレームとの関連が濃い

マイク関連について書いてみます。




■ワイヤレス

テレビに出演しているタレントさんや
アナウンサーなどは、よく上のような
ピンマイクを着けていますよね。

上↑画の青い部分は、風防
いろんなカラーが在り交換出来ます。
少し下にネクタイピンのような洗濯ハサミ
のようになった部分で服に着けます。
コードの先は、送信機に繋がって居て
後のポケットやベルトに装着しています。

このタイプを、ワイヤレス(マイク)と
言います。*以後ワイヤレス

でも映画の俳優さんは、着けて無いですよね?
当たり前だよ。と思うかもですが…

実は、映画やドラマでも着けてたりします。(^^:

は見えるように書いてますが
仕実は服の中に込んでいる場合があります。
黄色い三角は両面テープで、黒い線のコードは
当然内側にあり、映像としては見えないように
してあります。

主に話す人が居る方向に仕込みます。

ただ、ワイヤレスは極力使用しません。
では、どうやって台詞を録ってるのか?を解説して行きます。

■ガンマイク

こんなタイプのマイクを音声さんが
持っているのを、見た事があると思います?

コレ自体を大きなマイクだと思う方も居ますが
実は、コレは風防で中はのようなマイクです。

風防を外すと中には、棒状のマイク入って居ます。

このマイクを「ガンマイク」と言います。
通称「ガン」と言います。

*マイクの長さは数種類あり、通常2種程使用します。

ガンマイクは、観客の入った番組などで
客席側のセンターに、スタジオなので
風防なしで、持ってる音声さんが
座ってたりするので見る事が出来ます。

現場で撮影部が、録音部さんに次どっち?と
聴いて、「ガンで行きます」と言うのは
ワイヤレスか?ガンマイクで行くのか?を打ち合わせています。

■フレームとの関係

では、ワイヤレスガンマイクの選択の違いはと言うと?

のようにカフェでの台詞の場合は
フレームの外から(上)ガンマイクで拾います。


勿論、絶対に映らないようにフレームで斬るのも御互いの技術です。

ですが、これ上くらい引いたサイズになると
ガンマイクは使えません。

その場合は服にワイヤレスを仕込んだり
テーブルのナプキンや花、など置いてある物に
ワイヤレスマイクを隠して使用します。

このサイズが微妙な場合に、どっちを使うのか
撮影・録音部は相談します。
更に、人数が多い場合や椅子から立って
フレームの外に行くなどの動きに台詞が
ある場合なども考慮します。

■移動しながら話す。

のように話ながら手前に歩くカット
病院の廊下や、街中、刑事2人、クチ喧嘩
しながらなど、けっこう在ります。
そういう場合も下のように、ガンマイク
フレームの下側から台詞を録っています。

なので、俳優、カメラマン、音声、時に
照明さんも、同時に移動しながら撮影しています。

ですが、上のように広い画で、手前にクルマが
停まって乗って下さいとか、ギャングが撃つ
などの場合は、ガンではなくワイヤレスなります。

これらの時にカメラが気をつけるのは
速度やフレームもですが、けっこう「影」です。
ガンマイクやマイクのブーム(棒)のスタッフなどのです。

昼間はロケハンで、太陽の方向をチェック
しますけども、角を曲がるとか、カーブで
太陽の方向が微妙に変わり、画面に出てNGなんて事も…あります。

また、住宅街だとカーブミラーにスタッフ
数人がゾロゾロ後退しているのが映るとか(^^:

ビジネス街だと、ショールームの大きな
ガラスへの映り込みも、映さないように
試行錯誤しますし、ナイトシーンも照明部と
入念に打ち合わせしないと」は、けっこう出たがりです。

■見えない忍者。

また、何気ない~シーンでも、近くのしげみ
電柱や看板、建物の影には、トランシーバーを
持った助監督が、俳優の側からキューを出したり
左右からの人や車輌の侵入を停める為などで

いろいろな場所に、スタッフが沢山隠れています。

風で、俳優のヘアやメイクが崩れる場合には
ヘアメイクさんなども、近くの柱などに身を
細めて居たり、別のエキストラさんや俳優が
フレームインするタイミング出しのスタッフが
居たり、想像出来ないスタッフが、忍者のように
画の中には潜んでいたりします。

カメラマンは、それらのスタッフの服の一部でも
画面に映ってないか?チェックして、映っていたら注意します。

そんな現場での狭い場所に苦しい姿勢で一緒に隠れた
助監督とスタッフなどが仲良くなったりもします(^^:

■やわらかいフォーク

撮影現場では、少し異様な録らない事の為
撮らない事もあります。

それは、やわらないフォークやナイフやスプーンです。

何それ?

て、普通は思いますよね。

エキストラなどに参加した事ある方は使った事が
あるかもしれませんが、ゴムなど出来たフォーク
やナイフの事です。

どういう時に使うかと言うと上レストランで
会話するシーンで、後ろにも多くのお客が食事していたりする場合。

実は、後ろのエキストラの方はクチパクで演技し
は出して居ません。
そう、食器の音も出ないように、ゴムのフォークで
食べているフリをしています。

学校の休み時間に*机に耳を当てた時の事を
覚えている方もいるかもですが?
実際には、多くの方の会話や動作音
もの凄いノイズになって録れてしまいます。
*会社やカフェで試してみてください。

で、撮影部は、そんなやわらかいフォークになんて
慣れた人は少ないので、背景で曲がったフォーク
スプーンが映ってないか?
映らないように、チェックしたり指導したりします。

■まとめ

映画を観る時は、コレらの見えなくしたモノに
意識して欲しくは無いですけども

何度か見た予告だとか、ソフトなどで見返す時に
もし、思いだしたら映さないようにした見えない
部分も観てみてください。

万が一、を見つけたり、ミラーや鏡にスタッフが
見えてしまう事や、懐にワイヤレスマイク覗いていても・・・

是非、そこは…目をつぶって見てあげてください(^^: