お薦め名画「グリーンブック」

2021年7月13日

映画銀幕パークジョージ松田です。

今回の御薦め名画は

グリーンブック

です。

アメリカでは2018年11月
日本では2019年3月に公開された
映画でした

主役の2人がクルマに乗る画は
この映画のアイコンのようになり
見て無い方でも、記憶に残る
イメージ画になった映画です。

当時発行されていた黒人専用ガイドブック
グリーンブック」を持って、まだ差別の
強いアメリカ南部方面にツアーに
出て行く実話をもとにしたロードムービー
について書いて見たいと思います。

■キャデラック

白人のトニー・リップが運転手で
後部座席に、黒人のドクター・ドナルド
座る、当時のアメリカとしては

別のレーンのクルマから不思議に見られる
2人の関係ですが、トニー・リップ
解かっていながら、あまり気にせず
ドクターも、解っていながら堂々として
いる姿が、この映画の柱になっています。

この2人の乗るクルマは、アメリカ合衆国
大統領の専用車である高級車キャデラックで

キャデラック ドゥビル セダン
ターコイズグリーンカラ―の車輌です。

この画のクルマのカラ―は、けっこう…
タイトルのグリーンに寄せられていますので
作中のクルマのカラ―は、天候や明かりでも
見え方が変わる塗装ですけども

宣伝にしようされた程は、明るくは無くて
グリーンではありません。

また、このクルマも日本ではドゥビル
カタカナ英語で書きますが、本当は

デビルです。

逆なんですけども・・・(^^:

日本は、デビルだと悪魔なのでドゥビル
言う文字にして、そのまま読んでいますが

このクルマをドゥビルと言つても通じません。

元々、悪魔デビルと言うのが間違いだからで

コーヒーは、カフィの方が近いのと同じく

悪魔デビルは、ダーボゥ(Devil)と
書く(言う)方が、正しい(近い)表現です。

だからデビルマンは、ダーボゥマン

このクルマは、本来はキャデラック デビル セダンです。

●キャデラック ドゥビル セダン

2代目 (1961年~1964年)

エンジン 6.4~7.0L V8
駆動方式 FR  変速機 3~4AT

全長 5,460-5,675mm
全幅 2,025mm (1961,1963)、2,030mm(1962)、2,020mm(1964)

■映画の批評と実話の映画

この映画に対する評価は、大別すると2分します。

映画批評家からは、略称賛を受けていて
79%の支持評価を得て、平均評価10点中7.28点という感じです。

一方で、ブラック・クランズマンの
スパイク・リー監督は不快だと言う内容のコメントを残し

ブラックパンサー主演のチャドウィック
ボーズマンも不満を表明しています。

つまり、結論から言うと

映画としては、好評価ですが
映画の見方しだいでは、不快に思えると言う事です。

それは、この映画実話ベースだからです。

実話に近い部分や、当時の南部の様子に
詳しい人には、疑念を抱く場面少なからず存在するので

正しくない。と言う不満・不快な気持ちが沸き上がります。

簡単に言えば白人のトニー・リップ側からの
視点で、トニー・リップ黒人を差別
対向したような人物に誇張された映画で

今の差別意識に寄った作品になっている
と言う事で、評価を下げる方がいます。

どちらも、実話ベース映画の見方としては
間違いではないと思います。

映画として見て評価するのも1つで

実話(現実)と比較して、正しいか?と
言う見方も、また1つです。

映画やドラマ、演劇、自伝なども、全てを書くのは無理です。

なので、良い人の場合、本当は良く無い
事もしていても、其処は略されたりカットされます。

そうなると、それでいい場合もあれば
それはだになる場合もあります。

歴史や戦争モノも、一方の側から描くと
反対側からは、嘘にみえます。

コレは、どうしても実在の人物
エピソードを描くと、必ず見方の違い
と言うのは起きてしまいます。

個人的には、映画として見て
興味を抱いた方は、事実のデータや証言を
調べてみるのがいいと思います。

つまり、実際の話は映画やドラマ1作品
1冊の本だけで、解った気になったり
判断しないと言う事が大切です。

真実は1つですが、事実は沢山あり
関係した全ての人の数在るのが事実です。

その要因の1つは、この映画の脚本には
トニー・リップの実際の息子である
ニック・ヴァレロンガとファレリー
ブライアン・ヘインズ・カリーが
務めている「事実」があります。

■ROMA・VS

グリーンブックは、それでも多くの
人の感動をよび

トロント国際映画祭 2018年9月16日
観客賞を受賞

第91回アカデミー賞では、ROMA/ローマ
と、グリーンブックが作品賞の有力候補
と、メディアが書きたて注目を浴びていました。

両作品がノミネートされ、結果

アカデミー賞 2019年2月24日 作品賞 グリーンブック受賞

助演男優賞 マハーシャラ・アリ 受賞

脚本賞 Nick Vallelonga, Brian Currie and Peter Farrelly 受賞
主演男優賞 ヴィゴ・モーテンセン ノミネート
編集賞 Patrick J. Don Vito ノミネート

と言う結果になっています。

個人的には、映画としての作品の評価
だと思います。

ですが、当然批判を主張する人は出て来ます。

現実との対比と脚本賞受賞の人物
誰だかを知る人には、ストレートに
受け入れる事が難しい結果だったのだと思います。

ロサンゼルス・タイムズの記者ジャスティン・チャン
は、「クラッシュ」以来最悪のオスカー作品賞
酷評し、メディアやSNSでも賛否両論が繰り広げられました。

受賞自体が、どうかは…もう変えられない
事ですけども、この映画で注目された
実在の人物や、時代、アメリカ南部の当時の
様子を、少しでも知って貰えたり

興味を持って調べてくれる人が居たり
すれば、この映画の存在価値は大いに
あると思います。

■まとめ

日本では、平成最後のアカデミー賞作品
なり、公開翌月からは「令和」になりました。

この年も、世界中で沢山のデモや差別からの
悲しいニュースが、連日のように報じられ
スマホの普及からも、その現場の映像
世界に拡散している時代です。

少しでもよくなったのか?後退しているのか?
この映画のドクターの思いや行動が、無駄に
なるかは、まだ今もコレからも問われている
情勢なので、この映画現実と100%=では
無いと知った上で、是非見て観て欲しい作品です。

できれば、ケンタッキーフライドチキン
手に見ると、更に楽しめると思います。

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*配信は予告なく変更する場合があります。
グリーンブック [Blu-ray]
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時間 ‏ 2時間 10 分
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■作品データ

監督 ピーター・ファレリー

脚本
ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・ヘインズ・カリー
ピーター・ファレリー

製作
ジム・バーク
ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・ヘインズ・カリー
ピーター・ファレリー
クワミ・L・パーカー
チャールズ・B・ウェスラー

製作総指揮
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
オクタヴィア・スペンサー
クワミ・L・パーカー
ジョン・スロス
スティーヴン・ファーネス

音楽 クリス・バワーズ
撮影 ショーン・ポーター

編集 ポール・J・ドン・ヴィトー

製作会社
ドリームワークス・ピクチャーズ
アンブリン・パートナーズ
パーティシパント・メディア
コナンドラム・エンターテインメント
シネティック・メディア

配給
アメリカ合衆国 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本 ギャガ

公開
カナダ 2018年9月11日
アメリカ合衆国 2018年11月16日
日本の旗 2019年3月1日

上映時間 130分

製作国
アメリカ合衆国

製作費 $23,000,000

興行収入
アメリカ合衆国 $85,080,171
世界 $318,849,272
日本 21.5億円

■キャスト

トニー・“リップ”・ヴァレロンガ – ヴィゴ・モーテンセン
ドクター・ドナルド・シャーリー – マハーシャラ・アリ

ドロレス・ヴァレロンガ – リンダ・カーデリーニ
オレグ – ディメター・マリノフ
ジョージ – マイク・ハットン
ルディ – フランク・ヴァレロンガ
キンデル – ブライアン・ステパニック
ロスクード – ジョー・コーテス
アミット – イクバル・セバ
ジョニー・ヴェネス – セバスティアン・マニスカルコ
チャーリー – ピーター・ガブ
モーガン – トム・ヴァーチュー
ボビー・ライデル – ファン・ルイス
プロデューサー – P・J・バーン
アンソニー – ルイ・ベネレ
ニコラ – ロドルフォ・ヴァレロンガ
フラン – ジェナ・ローレンゾ
ルイ – ドン・ディペッタ
リン – スハイラ・エル=アーター
フランキー – ギャビン・ライル・フォーリー
カーマイン – ポール・スローン
マイキー – クイン・ダフィ
ポーリー – ジョニー・ウィリアムズ
ゴーマン – ランダル・ゴンザレス