お薦め名画「王様のためのホログラム」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
王様のためのホログラム
です。
この映画は、アメリカでは2016年
4月に公開され、日本では約1年後
の2017年2月に公開されますが
それ程、大きな話題にはならず
トム・ハンクスが主演なので
劇場は良いところでも、数は少なく
トム・ハンクスのファンや、映画好き
が足を運んだ映画でした。
ただ、日本のチラシなどの宣材は
明るく、ポップで、カラフルな
イメージで、コメディ?と誤解する
ような感じで、海外は砂漠に1人立つ
孤独をイメージするような宣材で
まったく逆だったことから…
日本では、作品とのギャップに
戸惑う映画ファンが多く、見方を
間違えた作品だったかと思います。
この映画は、あまり若い方には
ピンと来ない内容で、コメディ
要素はゼロでは無いデスけども
人生の映画です。
その辺りや、当時の様子も交えて
書いて見たいと思います。
■人生は、なんとかなる!
日本のチラシは、カラフルで
POP過ぎて・・・個人的には
デザインは好きですが、映画には
マッチしているとは思いませんでした。
ですが、トム・ハンクスの右側に
遠い遠い異国の地で気づいた。
人生は、なんとかなる!
と言う縦書きの文字が入っていました。
遠い、遠いは、微妙ですが
人生は、なんとかなる!
と言うのは、解釈が多数ありますが
的を射ています。
アメリカの上司は、20分起きに
電話で、報告を求めてくるのに対し
サウジでは、今日、明日と言う
1日の単位で、回答されてしまう違いや
シャトルバスに、乗り遅れて
呼んでもらった現地の運転手との
会話で、人生の時間について
トム・ハンクス演じるアランは
行くの止めて、現地のランチを
食べたり、変化して行きます。
■サウジアラビアの国王
この映画の舞台は、サウジアラビア
なので、ロケーションもサウジだと
思っている方も多いようですが
サウジは、カイロの運河のアジア
寄りで、イラクの南側ですけども
主要撮影は、アフリカの西側にある
モロッコやエジプトで撮影されて
ドイツのベルリン、デュッセルドルフ
で撮影しています。
サウジは、もちろん映画のように
王国ですし、宗教的にも映画の
ような日本やアメリカとは異なる
文化がある国です。
作中は、国王に会って最新の
ホログラムをプレゼンすると言うのが
当初の映画の目標なのですが・・・
背中に、ラクダでも無いのに
「コブ」がある事から
アランの人生と、映画のメインも
ズレて行きます。
水や、アルコール、音楽、など
いろいろなモノの価値の違いが
人生の価値と重なって行きます。
■サウジ
サウジアラビアは、日本の
報道でも「サウジ」と略されたり
する国ですけども、本当の国の名は
アル・マムラカ・ル・アラビーヤ・ッ・スウーディーヤ
と、言います。
なので、サウジアラビアは
ある意味、略された通称の名前です。
アメリカの州や日本の県のように
国内に13の州があり、州知事はすべて
王族が勅任しているので、王国となっています。
世界最大級の石油輸出国でもあるので
企業は、様々な売り込みを王国に
したがっているのも事実です。
世界銀行の基準では高所得国に
分類され、アラブ諸国で唯一の
G20に加盟している国でもあります。
イスラム教最大の聖地メッカと
第2マディーナも擁する国で
アルコール飲料の輸入・流通が
厳しく禁じられているので
お酒がワイロにもなる事もあり
映画のようにペプシだけで、と言う場所と
外見が異なるボトルや、何故か
普通にある場所が、映画では
描かれています。
日本やアメリカでは、違法では
無い、酒類が違法な国もある事を
アランは体験していく事で
依存していた部分を、見つけて行きます。
■まとめ
ホログラムは、地球の裏からでも
リモートで立体的に「会う」事が
出来るプレゼンで、プレゼンチーム
の環境も、なかなか揃わないのですが
仕事よりも、別の事がメインになる
人生を描いた作品でした。
日本の公開時は、熊本の地震が
連日大きなニュースとして報道され
映画どころでは無い人も多く居た
時期で、M6.5の後にM7.3の大きな
地震が来る最大級の地震に、日本中
の心配や祈り、援助が注がれました。
日本は国土の面積や島国でもあるので
価値感も近く、こういう時には
隣人のように、物資を送り、寄付を
する力は大きく
熊本の熊のキャラを復興のシンボルに
して、今も援助している、世界的にも
豊かで特異な国なので、サウジとの
違いも、この映画の見どころになると思います。
アメリカ公開時には、NASAが地球に
似た太陽系外惑星が7つも、39光年先
の宇宙で発見したことを発表します。
遠すぎますし、砂漠や水があるのか
生物が居るのか?も解りませんが
39光年の距離も、いつかホログラムで
通信できる時が来るのかもしれません?
若い方には、あまりピンと来ない
内容かもしれませんが、40歳以上
の方には、いろいろ考えたり思う
ところがある映画だと思うので
是非、見て観てください。
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
未見の方は是非御自身の目で、内容をチェックしてみてください。
![]() 詳しく見る。 *配信は予告なく変更する場合があります。 |
![]() 時間 2時間 46 分 ASIN : B07235N79W 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 トム・ティクヴァ
脚本 トム・ティクヴァ原作
デイヴ・エガーズ『王様のためのホログラム』製作
ウーヴェ・ショット
シュテファン・アルント
アルカディー・ゴルボヴィッチ
ティム・オヘア
ゲイリー・ゴーツマン製作総指揮
スティーヴン・シェアシアン
ガストン・パヴロヴィッチ
クローディア・ブリュームフーバー
アイリーン・ゴール
ゲロ・バウクネット
ジム・セイベル
ビル・ジョンソン
シャーヴィン・ピシュヴァー音楽
ジョニー・クリメック
トム・ティクヴァ撮影 フランク・グリーベ
編集 アレクサンダー・バーナー製作会社
Playtone
Primeridian Entertainment
X-Filme Creative Pool
Fábrica de Cine配給
アメリカ合衆国 ライオンズゲート/ロードサイド・アトラクションズ/サバン・フィルムズ
日本 ポニーキャニオン公開
アメリカ合衆国 2016年4月20日(トライベッカ映画祭)
アメリカ合衆国 2016年4月22日
日本 2017年2月10日上映時間 97分
製作国
アメリカ合衆国
ドイツ
メキシコ製作費 $35,000,000
興行収入$4,212,494
■キャスト
アラン・クレイ – トム・ハンクス
ユセフ – アレクサンダー・ブラック
ザーラ・ハキム – サリタ・チョウドリー
ハンナ – シセ・バベット・クヌッセン
デイヴ – ベン・ウィショー
ロン – トム・スケリット
キット・クレイ – トレイシー・フェアラウェイ
ルビー – ジェーン・ペリー
ブラッド – デヴィッド・メンキン
カリーム・アル=アーマッド – ハリド・レイス
マハ – アミーラ・エル・サイード
ハッサン – ダーフィル・ラブディニ