お薦め名画「マイ・インターン」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
マイ・インターン
です。
マイ・インターンは、2015年に公開された
ロバート・デ・ニーロと、アン・ハサウェイ
主演の映画で、アン・ハサウェイは
2006年のプラダを着た悪魔後、レイチェルの結婚
や、ラブ & ドラッグ、レ・ミゼラブルで多くの
賞に輝くハリウッドを代表する女優になって
ロバート・デ・ニーロとの共演で見せた芝居は
もう1つの彼女の代表作になっています。
リメイク的作品や、部分的に、本作をモチーフに
した作品が各国で出来る程、コンセプトも
シッカリした作品ですが・・・
この作品のメインは、2人の間の空気感や
コンマ数秒の時間的な、やりとりです。
その辺りも含め、2015年の様子を交えて
書いてみたいと思います。
■インターンの2つの意味
日本の場合「インターン」と言うと
医学生が大学卒業後、病院で行う実習
の事だったり、その実習生自体を
インターンと言ったりします。
実習と、人を同じ言い方をするのは
どうかとも思いますが・・・
あまり気にしてないようなので
それは置いておくとしても
実習生やの実習の事は略さないと
「インターンシップ」と言います。
それを、日本ではインターンとだけに
略していて
なぜか?意味も、医療に関してのみになっています。
勿論、この映画は医療モノではありません(^^:
海外では、インターン(シップ)とは
職種は関係無く、新しい仕事や労働環境や
場所に慣れる期間の事を言います。
つまり、この意味を知らないで本作を
見ても、「慣れる期間」の方だけしか
理解しないで見る事になってしまいます。
この映画には、ラスト近くに明かされる
「労働場所」と言うのが大きな意味を
持っていますので、もしコレから見る方は
是非、この2つの意味がタイトルに
込められている事を、頭に置いて見て観て下さい。
■日本語のサヨナラ
この映画には、吹き替えでなくても
日本語が出て来ます。
近年の海外の映画やドラマには
日本車は勿論、寿司や箸などは普通に
登場したりします。
良い意味で、本当にグローバルな
時代になったと思いますが
この「マイ・インターン」の中には
少し耳を疑う台詞が、あまりに自然に
出て来ます。
「サヨナラ」です。
勿論、日本語です。
監督で脚本家のナンシー・マイヤーズは
この台詞を日常的に交わす挨拶と説明し
採用したのも
「サヨナラ」
温かいイメージなのだそうです。
goodbye
see you again
see you
と、言うのが英語圏の「サヨナラ」です。
ですが、日本的には「サヨナラ」は
かなり「別れ」のニュアンスが強く
「バイバイ」くらいの方が軽い別れで
またね。と言う要素が入っているので
日本人は、親しい友人などには
「サヨナラ」よりも、「バイバイ」を使う。
Bye Byeは、*英語でもありますが…
Bye~! とか、は使いますが、日本の
ように、ハッキリBye Byeとは、あまり
使いません。
*拜拜・中国語からとの説もある。
なんだか、日本的には意味や言葉が
交差していて不思議な台詞なのですが
「サヨナラ」は、別れの意味の中に
尊敬とかリスペクトのような意味が
感じられる事から、本当は使用された
のだと思います。
ただ、そこまでの解説は
ナンシー・マイヤーズには、無理なのかと
思いますが、日本人は唯一この台詞の
奥の深みを感じながら観る事が出来ると
思うので、是非1度は吹き替えでは無く
オリジナルの音声(字幕)で、観て見て
ください。
■紙幣の造幣所
この映画の大事なキーになる「労働場所」の
撮影は、ニューヨークのブロンクス地区に
在る、以前紙幣の造幣所として使用されて
いた建物が使用されています。
独特のデザインの窓が在り、オフィスと
しては、最新の未来的では無くて
再利用した感じが、シッカリ出ている
建物を、監督のナンシー・マイヤーズは
選んでいます。
そして、そう見せる演技を名優の
ロバート・デ・ニーロが演じていて
それを受けた芝居を、廻りの俳優や
アン・ハサウェイが受けて行く事で
この「The Intern」が出来ています。
なので、この場所的な意味からは
「マイ・インターン」と言うタイトルは
よくありません。
ですが、日本ではインターンを医療の
研修的に解釈し使用している為に
アン・ハサウェイ演じるジュールズ
オースティン からの人間関係としての
インターンとして「マイ・インターン」
としています。
そういう意味から、仕方のない事かも
しれませんし、最善策だとも思いますが
この作品に込められた2つのインターンが
解かる事で、この映画は完結しますので
出来たら、この2つを意識して日本の方
には、見て頂きたい名作です。
■まとめ
大ヒットシリーズでも、ないのに…
2015年9月に海外で公開され、翌月に
日本でも公開される程、
ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイ
のコンビは、絶大な信頼があるのが解ります。
この年の9月には熊本県・阿蘇山が噴火し
大きなニュースになりました。
また、ラグビーイングランド大会
ワールドカップで、日本対南アフリカ戦で
日本が逆転勝ちした歴史的勝利が世界中の
ニュースになって、翌月の10月にスポーツ庁
が新設されています。
そんな中での、人や建物の新旧融合の映画は
アメリカや日本だけでなく、医療の進歩や
栄養や環境から、平均寿命が長くなり
まだまだ働ける知識や経験、まだまだ
使える建物の再利用の1つの形を見せてくれた
映画で、強引では無く
紳士なロバート・デ・ニーロと
突っ走るビジネスウーマンのアン・ハサウェイ
が、見せたキャッチボールや、空気感は
とても、心地の良い作品になっていますので
未見の方は、是非是非見て観てください。
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
未見の方は是非御自身の目で、内容をチェックしてみてください。
![]() 詳しく見る。 *配信は予告なく変更する場合があります。 |
![]() 時間 2時間 1 分 ASIN B01FSEPSOU 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 ナンシー・マイヤーズ
脚本 ナンシー・マイヤーズ
製作
ナンシー・マイヤーズ
スザンヌ・ファーウェル製作総指揮 セリア・コスタス
音楽 セオドア・シャピロ
撮影 スティーヴン・ゴールドブラット
編集 ロバート・レイトン製作会社
ワーナー・ブラザース
ラットパック=デューン・エンターテインメント
ウェイバリー・フィルムズ配給 ワーナー・ブラザース
公開
ベルギーの旗 2015年9月15日
アメリカ合衆国 2015年9月25日
日本 2015年10月10日上映時間 121分
製作国 アメリカ合衆国
製作費 $35,000,000
興行収入
世界 $191,226,709
アメリカ合衆国 カナダ $74,626,709
日本 17億5000万円
■キャスト
ベン・ウィテカー – ロバート・デ・ニーロ
ジュールズ・オースティン – アン・ハサウェイフィオナ – レネ・ルッソ
マット – アンダーズ・ホーム
ペイジ – ジョジョ・クシュナー
キャメロン – アンドリュー・ラネルズ
ジェイソン – アダム・ディヴァイン
デイビス – ザック・パールマン
ルイス – ジェイソン・オーリー
ベッキー – クリスティーナ・シェラー