お薦め名画「ジョーズ」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
「ジョーズ」です。
スティーブン・スピルバーグと言う名前を
知らない方は、映画ファンには居ないと
思いますし、一般的にも少ないと思います。
ですが、このジョーズ公開時に知ってる
人は、極端に少なくアメリカ以外では
略、無名に近い状態でした。
つまり、スピルバーグを世界が知る事に
なった作品であり、ジョーズ前と
ジョーズ後での知名度は、まったく異なる
程の大ヒットとインパクトある映画でした。
■シャークからジョーズへ
「ジョーズ」は、御存知のように「あご」です。
少し拡大解釈すると、顎を動かす。とか
上の顎と下の顎の複数形がジョー(ズ)で
歯が並んで居る顎(クチ)と言うような意味に
なる事もあります。
特に、どの動物のとか限定したモノではありません。
ですが、この映画の公開前はシャークや
サメだった、サメ自体を指して
「ジョーズ」と言うようになってしまいます。
近年は少し薄れているかもしれませんが
公開から10~20年は、もうサメを見ると
反射的に一般の人も「ジョーズ」と言うくらい
大きなインパクトのあった映画は・・・
他に知りません(^^:
■アルフレット・スピルバーグ
スピルバーグは、アルフレッドヒッチコックに
憧れていたのは、ファンには有名ですが
ジョーズは、ヒッチコックの「鳥」と
同じく、動物が人間を襲うパニック映画で
襲うカットは、どうしても両作共に
「作り物」を使うしかありません。
その為、重要なのは人間(俳優)の
リアクションで、ロングの群集と
アップの俳優の芝居のバランスは
鳥とは異なる部分と、参考にしていると
思われる部分が、凄く上手く融合させています。
ヒッチコックが自身の作品のどこかに
カメオ出演している事は有名で
ファンには、1つの楽しみでもありますが
スピルバーグも、取り入れていた時期が
あり、ジョーズでもサメのハンティングが
うまく行かず、イラついているクイントが
無線交信する相手が、スピルバーグ(声)で
インディジョーンズ魔球の伝説や、グレムリン
バニラスカイなどにも、カメオ出演しています。
■ゴジラ対ジョーズ3号
スピルバーグは、子供の頃にゴジラの
1作目を見た時に、昔、東京に起きた
本当の事だと思って見たそうで
ルーカスと共に、ゴジラ、円谷作品の
ファンで、フィルムも研究していました。
今作のジョーズも、作り物のサメの
出来を重要視して、美術監督の
ジョー・アルヴスが、約8メートルの
ロボットサメを1号から3号まで作り
スタッフには「ブルース」と言う名前で
呼ばれていました。
ですが、水を使う為に故障が多く
1号から~3号までが故障すると
撮影がストップしてしまうので
背ビレだけが水面に出て
なかなか全容を見せないと言う
ゴジラの手法を使います。
また、ジョーズは何だか吠え
ますけども、実際のサメには
声帯がないため、あり得ない描写だと
指摘されますが…知らなかった
訳では無いそうなので、映画ですし
もう…ある意味、鳥であり
ゴジラであるので、声帯のある
巨大サメという架空の怪獣として
声?を入れたんだと思われます。
この背ビレだけの映像に、
ジョン・ウィリアムズが作曲した
ジョーズのテーマ曲のスローな
出だしが、マッチして加速する
背ビレと、加速する音楽のテンポが
このジョーズの映画の最大の恐怖を
効果的に演出する事に結果的になり大成功します。
もう、ブルースが故障しないか
ゴジラを見て無かったら…
スピルバーグの、この後の活躍は
無かったのかもしれません?
■まとめ
ジョーズは、当時のポスターや
チラシには、水面を泳ぐ女性と
下から狙うサメだけで・・・
他に、キャッチコピーも何も
記載が無く、スピルバーグと
言う名前も、この段階では宣伝
材料にならなかったので
本当に、現場のブルースの故障で
スケジュールが押し、バタバタ
だったのに反して超シンプルな
ポスターとチラシでした。
そのシンプルに反しての製作裏を
45年経って脚本家カール・ゴッドリーブ
の回想録として公演する事になりました。
そのタイトルが
Bruce (The Jaws Log)
(ブルース・ザ・ジョーズ・ログ)
と、言います。
それ程、忘れられないくらいの
前代未聞のロボットが主役だった
名画ですが、今見ても・・・
解かって居るのに、ロボットに見えない
サスペンスを、未見の方は是非見てください。
![]() JAN: 4988102158170 時間: 124 分 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 スティーヴン・スピルバーグ
脚本 ピーター・ベンチリー
カール・ゴッドリーブ
原作 ピーター・ベンチリー
製作 デイヴィッド・ブラウン
リチャード・D・ザナック音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 ビル・バトラー
編集 ヴァーナ・フィールズ
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ公開
アメリカ合衆国 1975年6月20日
日本 1975年12月6日
上映時間 124分製作国 アメリカ合衆国
製作費 $7,000,000
興行収入$470,653,000
配給収入日本 50億500万円
■キャスト
マーティン・ブロディ ロイ・シャイダー
クイント ロバート・ショウ
マット・フーパー リチャード・ドレイファス
エレン・ブロディ ロレイン・ゲイリー
ベン・メドウズ カール・ゴットリーブボーン市長 マーレイ・ハミルトン
ヘンドリックス ジェフリー・クレーマー
クリッシー・ワトキンス スーザン・バックリニー
キャシディ ジョナサン・フィレイ
マイケル・ブロディ クリス・レベロ
ショーン・ブロディ ジェイ・メロ
入り江のボートの男 テッド・グロスマン
TVレポーター ピーター・ベンチリー