お薦め名画「レオン」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
レオン
です。
この映画は、日本では1995年に公開
され、海外では1994年に公開された作品です。
今では、リュック・ベッソンも
ジャン・レノも、ナタリー・ポートマン
も、知らない映画ファンなど居ませんが
当時は、知って居る人の方が
殆ど居ませんでした。
ニキータを見て居たファンが少し
認識していたかもですけども・・・
今からすると考えにくいですけども
あまり注目されず、ややB級の映画館で
上映されました。
それらの1994~95年の様子も交えて
書いてみたいと思います。
■フランス映画?アメリカ映画?
レオンは、日本では「レオン」と言う
タイトルで上映されました。
アメリカでは「The Professional」
プロフェッショナル と言うタイトルで
公開された映画です。
フランスでは「Léon」レオンと言う
タイトルで公開されています。
個人的には、レオンの方が良い
タイトルだとは思いますが・・・
確かに、アメリカでレオンは・・・
難しいだろうなとも思います。
製作的には、アメリカとフランスの
合作映画なので、このようなタイトル
違いでの公開になっています。
また、日本はフランスのタイトルで
監督のリュック・ベッソンが
フランス人であることから、フランスの
映画としてみられた感じがありました。
なので、公開から少しずつ話題になり
映画ファンが、足を運ぶ感じで
大ヒットとか、大宣伝が打たれる事はありませんでした。
私が見たのも、しばらく経って
から、なんか面白いと言う話が
伝わり、見て観ようかな・・・
くらいで見た映画でした。
今のように、SNSが在れば・・・
大ヒットしていたかもしれない映画ですが
当時としては、直前に地下鉄サリン事件が
発生してしまい、大きな社会的な波が
この事件に注がれていたのもあって
しかたのない結果だったかと思います。
■プロフェッショナルのプロフェッショナル
レオンは、コロンビア映画も
日本ヘラルド映画も、それ程期待して
なかった作品でしたが・・・
アメリカや海外でも、評論家が異様に
高い評価をクチにしはじめ・・・
ニキータの焼き直しと言われかねない
内容が・・・
観客よりも、プロの評論家を唸らせて
しまう事になり、映画ファンが其の批評を
見聞きして足を運んで、ヒットすると言う
少し変わった作品でした。
だからと言って、直ぐに大きな賞を取る
事も無く、レオンが賞を獲得するのは
6年後の2000年第53回カンヌ国際映画祭
ですが、既にナタリー・ポートマン が
スター・ウォーズ エピソード1
ファントム・メナス1999年で、アミダラ
姫を演じた後で、ジャン・レノが
数々のハリウッド映画に出演した後でした。
■ニキータとレオンとレオン2
リュック・ベッソンは、ハリウッド進出に
フィフス・エレメントの脚本・企画が
予算オーバーで、NGになりそうで急遽
2日間で書き上げたシナリオが
「レオン」でした。
>ニキータに登場する、ジャン・レノが演じた
コートにサングラスの掃除屋を主役に
続編的(スピンオフ?)映画を構想していた
事から、ニキータをベースにジャン・レノを
レオンにして、少女と組んだ作品を書き上げます。
この映画で、少しでもフィフス・エレメントの
予算を稼げればと言う思いでしたけども・・・
結果的には、リュック・ベッソンにも
ジャン・レノにも、ナタリー・ポートマン
にも、生涯を通じて代表作とカウントされる
事になってしまいます。
その予想外のヒットで、ハリウッド進出を
果たしたリュック・ベッソンは、フランスの
映画会社を退社し、自身の会社を設立し
レオンの続編を企画し、ナタリー・ポートマンを
メインにしたレオン2の脚本を着手しますが
フランスの映画会社に、契約上レオン2は
自社以外では製作出来ないと言われてしまい
タイトル的には流れてしまいます。
ただ、このレオンの続編になる予定だった
脚本は、タイトルを「コロンビアーナ」として
2011年に、リュック・ベッソンの製作・脚本で
フランスとアメリカの合作映画として公開されています。
映画ファンの中には、ニキータとレオンと
コロンビアーナを、3部作というような言い方を
する人も居たり、全て別と言う方も居ますが…
個人的には、確かに…まったく関係無い内容
では無く、同じDNAは感じる作品だとは
思いますけども、リュック・ベッソンの作品は
ある意味、全て監督ではなく、製作でも
同じ、リュック・ベッソンカラーを感じるとも思います。
■まとめ
リュック・ベッソンの企画したSF映画
フィフス・エレメントは、1997年に公開されます。
このレオンの時期1994~95年には
Windows 95が発売され、日本のゲーム機を
塗り替えるSONYのプレステが発売され
デジタル時代の幕開けの時期でした。
そう考えると、フィフス・エレメントは
ジャストなタイミングで企画していたとも
思えますが・・・
デジタルとは、略無関係なレオンは
リュック・ベッソン
ジャン・レノ
ナタリー・ポートマンの3人が
大きく、世界に知られるのに無くてはならない
作品になります。
この映画の影響で、植物を買って部屋に置く
人が日本でも増えたり、ナタリー・ポートマンの
靴やファッションも、ディレクターズ・カット版の
公開前後に、メディアがとりあげたりと
アナログスポットが話題になります。
日本では、いいのかわるいのか?
オシャレな映画として、DVDなどで観賞する
カップルまでが増える変わった展開をみせます。
今となっては、この3人・・・特に
ナタリー・ポートマンの少女時代の演技を
見られる貴重な作品なので、未見の方は是非
見て観てください。
また、ニキータやコロンビアーナも未見らば
是非、3作を見比べてみるのもお薦めです。
![]() 時間 : 2 時間 13 分 ASIN : B003V27T3A 詳しく見る。 |
![]() 時間 : 1 時間 57 分 ASIN : B003V27T2G 詳しく見る。 |
![]() 時間 : 1 時間 48 分 ASIN : B009VCJR98 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 リュック・ベッソン
脚本 リュック・ベッソン
製作 パトリス・ルドゥー音楽 エリック・セラ
撮影 ティエリー・アルボガスト
編集 シルヴィ・ランドラ配給
フランス ゴーモン
アメリカ合衆国 コロンビア映画
日本ヘラルド映画公開
フランス1994年9月14日
アメリカ合衆国 1994年11月18日
日本 1995年3月25日上映時間
110分(劇場版)
133分(完全版)製作国
フランス
アメリカ合衆国
言語 英語製作費 FRF 115,000,000
■キャスト
レオン・モンタナ ジャン・レノ
マチルダ・ランドー ナタリー・ポートマンノーマン・スタンスフィールド ゲイリー・オールドマン
トニー ダニー・アイエロ
マルキー ピーター・アペル
ウィリー・ブラッド ウィリー・ワン・ブラッド
ベニー キース・A・グラスコースタンスフィールドの部下 ドン・クリーチ
ファットマン(ジョーンズ) フランク・センジャー
トント ルーシャス・ワイアット・チェロキー
マノーロ アダム・ブッシュジョーンズのボディガードチーフ エリック・シャリエ
SWATチーフ ジェフリー・ベイトマン
ジョセフ・ランドー マイケル・バダルコ
マージ・ランドー エレン・グリーン
ジョガー デビッド・W・バトラーホテルの受付 ジョージ・マーティン
タクシーのドライバー アブドゥル・ハッサン・シャリフ
タクシーのドライバー スチュアート・ルーディン