お薦め名画「マッドマックス2」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
「マッドマックス2」です。
マッドマックス2が、公開された1981年頃は
まだ、イメージ的に続編の2と言うのは
「1」の2匹目のドジョウを狙うような
儲けの余波で、「1」の内容は超えられないと
言うのが、多くの映画ファンの定説のように
なっていましたが、先頭を切って其の概念を
破壊したのが、このマッドマックス2です。
■世界のメル・ギブソン誕生
マッドマックスは、ジョージ・ミラーが監督した
オーストラリアの映画で、今でも目にする機会は
少ないですけども、当時もレアな存在で
ジョージ・ミラーも、メル・ギブソンも
誰も知らない存在でした。
ジョージ・ミラーは、デビュー作が
マッドマックスですし
メル・ギブソンも、オーストラリアでは
公開された2本が在りますが、海外での
初がマッドマックスなので、それ以前には
略誰も海外では知らないコンビでした。
ですが、事実上世界が知る事になり
世界のスターに、メル・ギブソンを
一躍有名スターへと押し上げた作品は
マッドマックス「2」でした。
ただ、気ずくとメル・ギブソンが
マッドマックス2の中で、主役なのに
喋った台詞は、たった17回しかなく
その存在感の凄さを逆に知らしめる事になりました。
それが、ジョージ・ミラーの計算だったのかもしれませんが。。。
■2つのタイトル
マッドマックスは、日本では何故か?
それなりに話題になった作品で
映画ファンで無くても知られる作品でしたが
アメリカでは、オーストラリア映画
と言う事から、あまり認識されなかったので
マッドマックスThe Road Warrior
と、言うタイトルで公開されています。
マッドマックス「2」にしてしまうと
「1」は?と言う疑問になると言うタイトルです。
母国オーストリアでは、勿論
マッドマックス2で公開され
ソフト化でも、マッドマックス2で販売されています。
その為、ソフトではマッドマックス2と
The Road Warriorとの2つがあります。
日本はと言うと…
マッドマックス2・The Road Warrior
と、「The Road Warrior」がサブタイトル的に付けられています。
■オーストラリアの映画から産まれた北斗の拳
日本でも、81年頃はマッドマックス2
は、あまり期待されず…
公開前は、それ程話題にはなりませんでした(^^:
ただ、公開されると独特の世界感と
アクションで、単純に・・・
凄い! 面白い!と言う「2」の概念を
破壊する映画として、*クチコミで広がります。
*まだSNSなど無いので(^^:
この見た来ない、未来の世界感は
それまでは、科学の進んだ明るく
楽しい未来世界が、1999年に向かう
世紀末の未来を、大国同士による
戦争後の荒廃した舞台設定で
モヒカンの男たちが暴れる
バイオレンスの世界が描かれ
「2」では、更にパワーアップした
作品として作られ、この世界感は
最も、影響を受けてヒットした
漫画でアニメの北斗の拳や
戦闘メカ ザブングル(1982年)
などのアニメでも、使用される舞台で
この当時の「未来世界」の1つの
形としても、確率されたのがマッドマックス2でした。
■脅威のカメラ
何よりマッドマックスよりも
マッドマックス2が、圧倒的に
面白く、凄いのは、後々のシリーズでも
マッドマックス2が、最も見られてる
作品である事でも証明されていますが
当時としては、その世界感の中での
映像とアクションが、まったく過去に無い映像だった事です。
CGの無い時代に、どうやって
撮ったのか? カメラマンや
映画関係者、スタントマンや
アクションをしている方でも
まったく解からない
ジョージ・ミラーのマジックに驚愕しました。
その後、ジョージ・ミラーが
使った手法が、メイキングの
写真や映像で、公開されると…
その光景に…驚かなかったカメラマンは
居ないと思いますが…
とんでも無いカメラの数が、現場に在り
10台? 20台?…数えても数えても
キリが無いカメラの数で…
ジョージ・ミラーがマッドマックス2で
使用したカメラの台数は、なんと70台でした。
世界の黒澤でも、ハリウッドの
大御所でも、そんな数のカメラを
使用する事は…後の編集を考えたら…ありえません(^^:
■まとめ
マッドマックス2の製作費は
前作の約10倍で、クルマに使用
されたと、よく言われて居ますが…
それもあるとは思いますが
殆どは、カメラ・フィルム、編集だと思います。
マッドマックス2の編集マンが3人
で、そのアシスタントを入れたら
やはり、簡単に見ても普通の映画の
3倍以上の編集作業をしているのを
想像するのは、難しくありません。
このジョージ・ミラーの手法は、多くの
映画関係者に驚きを与えましたが
その中の1人が…
スティーブン・スピルバーグでした。
スピルバーグは、直ぐに
オーストラリアのジョージ・ミラーに
連絡をして、ハリウッドに呼んで
トワイライトゾーンへの参加を打診します。
このCGが無い時代の独特の世界での
アクション娯楽大作を未見の方や
記憶薄の方は、是非アナログで
どうやって撮ったのか?と少し意識して
もう1度見て欲しいアクションの名画です。
![]() JAN: 4988135804976 時間: 95 分 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 ジョージ・ミラー
脚本 テリー・ヘイズ
ジョージ・ミラー
ブライアン・ハナント
製作 バイロン・ケネディ音楽 ブライアン・メイ
撮影 ディーン・セムラー編集
マイケル・マルソン
デイヴィッド・スティーヴン
ティム・ウェルバーン配給 ワーナー・ブラザース
公開
オーストラリア 1981年12月24日
日本 1981年12月26日上映時間 95分
製作国 オーストラリア
製作費 AUD 4,000,000
興行収入 $23,667,907
配給収入 日本 9億8300万円
■キャスト
マックス メル・ギブソン
ジャイロ・キャプテン ブルース・スペンス
パッパガーロ マイク・プレストン
ヒューマンガス ケル・ニルソン
ウェズ・ジョーンズ ヴァーノン・ウェルズ
トーディー マックス・フィップス女戦士 ヴァージニア・ヘイ
ゼッタ ウィリアム・ゼッパ
メカニック スティーブ・J・スピアーズ
ジャイロの彼女 アーキー・ホワイトリー
カーマジャン シド・ヘイレンフェラル・キッド エミール・ミンティ