映画は右から?左から?
映画銀幕パークのジョージ・松田です。
今回は「映画は右から?左から?」です。
右側?か、左側か?
もし、あなたが見たい映画館の
センター席が埋まって居て
左右のどちら側かを選ぶ場合に?
右側?か、左側か?
どちら側を選びますか?
私なら、まよわずに右側を選びます。
その理由は、映画や映像は
「右側から」出来ているからです。
方向性
「右側から」出来ている理由として
解りやすいのは、まずは方向性です。
例えば
バック・トゥ・ザ・フューチャーで
デロリアンというクルマを
タイムマシンに改造して、実験に
犬を乗せて走らせる初の時間移動は
デロリアンは、右側から左側に走ります。
厳密に言うと右から>左で、奥から手前です。
逆に、クライマックスで時計台に
落ちるカミナリのエネルギーを
利用して「戻る」シーンでは、左側から右に走ります。
厳密に言うと左から>右で、手前から奥です。
つまり、基準は「映像の右」なんです。
スターウォーズ(Ⅳ)でも
主人公ルークが、Xウイングファイター
で、デス・スターに向うのも、右側から左側に行きます。
デス・スターの溝の中を飛んで
行くのも基本右側から左側に向かって突入して移動していきます。
宇宙なので、上下すら無いんですが・・・(^^:
そして攻撃後に、デス・スターから
脱出して来る場合も、左から右側に、戻って来ます。
つまり、基準は「映像の右」なんです。
略全ての映画・映像は、この方向性を
基礎に撮影されていますので
見る場合も右側から見る方が、この効果が活きている為
凄い映画ファンは、作品内容では
センターより右の席で見るなどと使い分けていたりします。
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配置・立ち位置の関係性
映画では、基本そのシーンの重要人物
が、かならず右側に位置してります。
かならずしも主役とは、限りませんが
シーン的に重要な場合は、そのキャラの
立ち位置は、右側に配置します。
例えば
ゴースト ニューヨークの幻で
サム(ゴースト)との別れでは
右はサムで光に包まれます。
主役のモリー・ジェンセン(デミ・ムーア)は、このシーンでは左側に位置しています。
映画のタイトル的に、サム・ウィート
(パトリック・スウェイジ)の
見せ場=ゴーストで、重要なシーン
ですから、このような画面構成も右側を軸にして構成します。
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対峙する関係性
対峙する場面、2ショット以上でも
右側を基本軸に対峙します。
例えば「アナと雪の女王」でも
タイトルのごとく、アナが右側で、エルザが左側に居ます。
このように、重要な出会いとか
戦いでの対峙なども、メインのキャラ
は右側に配置する事が大半で
昔の4・3のテレビ画面でも
ワイド画面のテレビや、映画のような
左右に距離がある画面の場合
この効果も裏演出として有効に使われていますので
意識して見てみると気ずくシーンも多くあると思います。
逆に、主役が右に居ない場合には
それも、何か意味があったりして・・・
敵が変装しているなどが、その後の
展開に大きな意味が存在していたりします。
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メインへのアプローチ
場所や朝日、夕日、夜景などの背景に
登場人物が、関係していく場合も重要
で、右側や、右側からと言う構成になっています。
例えば「ティファニーで朝食を」で
オードリー・ヘップバーンが
イエローキャブで、ティファニーに
向かうのも、右側から左方向にですし
「千と千尋の神隠し」で、千や家族が
クルマで、冒頭で訪れるのも右側からです。
映画でなくても
例えば「徹子の部屋」で
黒柳徹子さんが居るのも右側ですし
少し古いですが、笑って!いいともの
テレホンショッキングで
右側に居たのもタモリさんです。
左には居ないんです。
ゲストをメインにと言う番組はコレが逆です。
ウルトラマンも、略右から左に
スぺシュウム光線を出しています。
F1やレースのスタートも、少し斜め
でも、右から左方向に進むように撮影します。
このように右は重要であり、右からの
アプローチ、スタートと言うのは
進行上大事な要素になっています。
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まとめ
このように、プロの映画や映像は
右側を基準や軸にして構成・製作います。
そして、このように構成された映像を
見て育った人は、右中心に観る脳が
出来てるので、左から右は
理由が無いと、違和感を持つ場合があります。
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3で
機関車に押してもらい戻るのは左から
右ですが、「戻る」と言う理由が
あるので、特に見た時に、なんか変?
とはならないように、アングルや
キャラの動きなどが、絶妙な構成に
なっていて、方向と時間の進行方向を、上手く映像で表現しています。
ですから、家でDVDやブルーレイや
配信映像を見る場合でも
少しコレらの関係性を意識して見ると
別な方向から作品を理解する事が
出来たり、作品を深く見られると思います。
そして
座席の位置の選択に迷った場合には
是非、右側の席を選択してみてください。
更に、いろいろ詳しく知りたい方には↓お薦めの本です。
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