お薦め名画「すばらしき映画音楽たち」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
すばらしき映画音楽たち
です。
この映画は2017年のドキュメンタリー映画です。
タイトルの通リ映画音楽に関するドキュメトです。
と、書く方が日本的には問題無く理解出来る
と思いますけども、英語圏ではドキュメントでは
無くて、スコアと言います。
野球のスコアボードや、ゴルフのスコアのような
「記録」と言う意味で、日本も「記録映画」と
言っていた時代もあります。
「ドキュメト」は、書類を連想する人が多く
映像でも、例えば試合などを映しただけのような
印象で、インタビューや資料などを集めて
「構成」したイメージが弱くなってしまいます。
なので、海外では
A Film Music Documentary の前に
Score: A Film Music Documentary
と、スコアが着いています。
あまりドキュンタリー映画は見ないとか
興味が薄い方でも、この映画は数々の名作の音楽
が歴史的に、どんな意味があるのか?
また、スピルバーグを世界的に有名にした
ジョーズのテーマの誕生の瞬間や
E.Tの感動的な音楽、スターウォーズのテーマ
スーパーマン、クリストファーリーブと
ジョン・ウイリアムズの会話などを扱った
映画ファンには興味深い内容なので
2017年の様子も交えて書いてみたいと思います。
■マット・シュレーダー
この映画の監督マット・シュレーダーは
元は、CBSニュースグループのKOVR-TVで
働くジャーナリストでした。
シュレーダーは
「どうやって映画作曲家たちは映画音楽を
作っているのか?」を知りたくなり
ハリウッドのプロダクションに、記録映画
を頼み込んでいたけれども、数年経っても
実現されす…
ついに自分で
映画音楽作曲家に関するドキュメンタリー
映画を撮影したい!
と、思い立ち2014年秋に退職してしまいます。
カメラのレンズや編集機材を自分の貯金で賄い
大学時代の友人などを誘って、撮影スタッフを
結成します。
シュレーダーの誘いに賛同してくれたのは
プロデューサーのトレヴァー・トンプソン
ジョナサン・ウィルバンクス、ネイト・ゴールド
同じKOVR-TVの元ニュースカメラマンだった
ケニー・ホームズが加わります。
コンピューターや、バンド、オーケストラなど
多種多様な手法がある中で、変わらない部分も
ありますし、作品によっても「其れ」は変わります。
その部分を、マット・シュレーダーは
映像にスコアしていきます。
■60名以上にインタビュー
現在の映画での音楽の重要性は大きく
どの映画会社や、製作会社も、ある意味
見せたく無いところでもあります。
なので、許可取りが難しい事は予想されます。
そこで使用したのが
クラウドファンディングサイトでした。
2015年2月クラウドファンディングサイトで
キャンペーンを始め、国際的に広く注目を集め
わずか30日で目標だった4万ドルの3倍以上の
120,930ドルが集まってしまいました。
更に製作の計画を聞きつけた
フォックス・ミュージックの前代表である
ロバート・クラフトが、計画に参加を表明
突破口が開きます!
2016年初めに、シュレーダーは作曲家、監督
オーケストレーター、エージェントなど
映画音楽業界人に、続々とインタビューを
行い60本以上のインタビューの撮影を完了します。
■作曲家・戸田信子
そんな計画進行の中で、日本人の作曲家
戸田信子が、製作総指揮として加わります。
戸田信子さんを知っている方も多いと思いますが
最も有名にしたのは、大ヒットドラマ
東京ラブストーリーの音楽を担当して、多くの
視聴者を感動させました。
遡れば、4歳よりピアノ・エレクトーンを習い
作曲を始め、ジョン・ウィリアムズのコンサートで
本人に手渡した楽曲を賞賛されている。その時点で接点があり
其れをきっかけに映画音楽の道へ進み
バークリー音楽大学の映画音楽作曲学科と
現代音楽プロダクションの両学部を
なんと首席で卒業してしまう才能を持っていたので
この映画と出会うのも必然だったのかもしれません。
また、アニメ攻殻機動隊 SAC_2045などでも知られ
ロサンゼルスと東京を拠点とするサウンドトラック
の専門の音楽プロダクション「FILM SCORE LLC」の
代表取締役でもある事から
この映画に賛同し、出資した上で製作総指揮として
参加した事で、この映画は邦題と共に
多くの日本の映画ファンが、観る事が出来るように
なります。
■まとめ
このScore: A Film Music Documentary
「すばらしき映画音楽たち」は
2016年10月にハンプトンズ国際映画祭
ワールド・プレミア公開されると
ボウルダー国際映画祭(最優秀新人制作者賞)
シカゴ批評家映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞
クリーヴランド国際映画祭 音楽映画コンペティション部門
ガスパリラ国際映画祭(観客賞・最優秀ドキュメンタリー部門
ナッシュビル映画祭(音楽映画/音楽都市コンペティション選外佳作
ニューポート・ビーチ映画祭(シュレーダー監督への名誉賞)
セドナ国際映画祭(マリオン・ハーマン映画製作優秀賞
タコマ映画祭(長編映画部門観客賞)
サンフランシスコ国際映画祭の公式セレクション選出
多くの映画祭での称賛、評価から沢山の
映画ファンの元に届けられました。
日本では、新宿シネマカリテで上映されましたが
一般的な商業用映画のように、目にする機会は
多く無かったので、未見の方も居ると思いますが
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
未見の方は是非御自身の目で、内容をチェックしてみてください。
![]() 詳しく見る。 *配信は予告なく変更する場合があります。 |
![]() 時間 1 時間 33 分 ASIN : B0764KN444 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 マット・シュレーダー
脚本 マット・シュレーダー製作
ロバート・クラフト
トレヴァー・トンプソン
ケニー・ホームズ
ネイト・ゴールド
ジョナサン・ウィルバンクス製作総指揮
マット・シュレーダー
戸田信子音楽 ライアン・トーバート
撮影
ケニー・ホームズ
ネイト・ゴールド編集
マット・シュレーダー
ケニー・ホームズ製作会社 エピクレフ・メディア
配給
アメリカ合衆国 グラヴィタス・ヴェンチャーズ
日本 アンプラグド公開
北米 2017年6月16日
日本 2017年8月5日上映時間 93分
製作国 アメリカ合衆国
興行収入 $70,120
■出演者
ジョン・ウイリアムズ
スティーブン・スピルバーグ
ハンス・ジマー
トレヴァー・ラビン
レイチェル・ポートマン
クインシー・ジョーンズ
クリストフ・ベック
ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
ジェームズ・キャメロン
トーマス・ニューマン
アッティカス・ロス
ヘイター・ペレイラ
ハワード・ショア
ジャンキーXL(トム・ホルケンボルフ)
マイケル・ダナ
マーク・マザーズボー
ランディ・ニューマン
ベアー・マクレアリー
ゲイリー・マーシャル
スティーブ・ジャブロンスキー
ジョン・デブニー
マルコ・ベルトラミ
ジョン・パウエル
ブライアン・タイラー
ダリオ・マリアネッリ
トレント・レズナー
ダニー・エルフマン
アレクサンドル・デスプラ
パトリック・ドイル
モービー
ジョー・クレイマー
レナード・マルティン
ヘンリー・ジャックマン
ジェリー・ゴールドスミス
タイラー・ベイツ
デヴィッド・アーノルド
クリストファー・ヤング
デヴィッド・ニューマン
エリオット・ゴールデンサール
コンラッド・ポープ
ジョセフ・トラパニーズ
メルヴィン・ウォーレン
クリストファー・レナーツ
デボラ・リューリー
J・ラルフ
バック・サンダース
ジョン・バーリンゲーム
リチャード・クラフト
シウ=ラン・タン
エイモス・ニューマン
J・A・C・レッドフォード
ドリーン・リンジャー・ロス
ショーン・リモーン
ロバート・タウンソン
ミッチェル・ライブ
ポール・ブルーセック