お薦め名画「レイダース・失われたアーク」

2021年10月22日

映画銀幕パークジョージ松田です。

今回の御薦め名画は

レイダース・失われたアーク」です。

現在は、レイダース・失われたアーク
の前に、インディジョーンズが付き

インディジョーンズレイダース・失われたアーク

と、言う長いタイトル2作目

インディジョーンズ魔宮の伝説のヒット後に
変更された作品の、公開当時の様子も含めて書いてみたいと思います。

■2人の天才

1981年に、このレイダースのニュースが
世界に伝わりますが…

スターウォーズジョージ・ルーカス
当時はスティーヴン・スピルバーグ
未知との遭遇スピルバーグと言う感じだったので

タイトルだけだとSF映画?かと思った
ファンも多く
ハン・ソロハリソン・フォード
主役と言う事からも、SFでしょ?的なニュアンスでしたが

考古学者が主役で、ハン・ソロ
ハリソン・フォードが、演じるとされ…
何故か?カウボーイズハット
ハリソン・フォード写真が公開され

考古学者…???

考古学者のイメージが、化石遺跡などを
調べる研究者のイメージなので困惑しました。

ポスターやチラシの初期は、
かなりのヒゲ面のハリソン・フォード
を持って、女性と2人で立って居て

「巨大な面白さが襲いかかる」
と言う内容も解らない意味不明
キャッチコピーで…

その横に、小さ~~~く
ジョーズのスティーヴン・スピルバーグ
スターウォーズのジョージ・ルーカス
文字が記載され、よく解からない感じの
B級映画のような扱いでした。

ですが、アメリカ6月公開されると
チラシポスターが一変し

S・スピルバーグ、G・ルーカスが放つ
冒険スペクタクル巨編!

と言う、2人の名前前面に押し出す方向
宣伝材料が変ります。

変な絵のハリソン・フォードも(^^:
ハリソン・フォード写真に変更

世界を駆けめぐる正義とロマン
冒険家インディジョーンズ
謎のアークを求めてスリルと興奮の連続!

と言う内容に沿った宣材が出回り

スピルバーグルーカスが、タッグ
組む凄さと言うのを、やっと認識しはじめます。

ですが、まだこの頃の若手の2人
天才は、それほど高く評価されてなく

日本は、アメリカから半年も後の
公開になってしまいます。

それは、次作インディジョーンズ
公開は、当時の字幕などの必要時間差
最短の2ヵ月差公開された事からも

このレイダース前と、後での営業
配給の扱いは、まったく変ったのが解ります。

■刀剣VS銃

インディジョーンズシリーズ
コメディでは無いのですが、時に
すっとぼけたようなコミカルなシーン
手に汗逃げるシーンのに入ります。

それは、レイダースの中でインディ
刀剣を振り回す大男と対峙するシーンで明確になります。

このシーンは、スケジュールが厳しく
気温約54度チュニジアで、6週間続く
撮影で、残りの滞在時間も迫り
主役のハリソン・フォードにも
その負担や重圧が掛かる中で

製作フランク・マーシャル
ランチの時に、スピルバーグ監督
提案したのが、大乱闘になるアクション
シーンを、1発で終わらせると言う案で

これをスピルバーグが承諾、疲れていた
ハリソン・フォードは、1発で仕留め
すっとぼけた表情で、軸はアーク
ある事を表現した事から

劇場では笑いが産まれ、現場のスタッフ
には、2日分の余裕が産まれ
映画製作のピンチを、1つのアイディア
乗り越えさせただけではなく

このシーンは、ファン批評家にも
アイコニックなシーンだと絶賛され

後々のシリーズの中でも、少し
とぼけたインディが描かれるになっています。

こういう小回りが利くのも、若い
監督のスピルバーグと、それを信頼する
友人であり若い製作総指揮を務める
ジョージ・ルーカスが、フランク・マーシャル
スピルバーグ信頼しての関係があるからで

現場のピンチが、シリーズ化にも
なるにしてしまったシーンです。

■早撮りスピルバーグ

レイダースの面白い重要なポイント
なんと言っても、テンポです。

そのテンポに、ジョンウイリアムズ
音楽が重なれば、観客は…そのテンポ
嫌でも巻き込まれ、冒険の世界に引きずりこまれます。

そのテンポを産み出す要因の1つ
編集前のスピルバーグの早撮りにあります。

まだ若い監督と言う事や、SFなどの
斜めに見られがちな映画からの、限られた
予算
の中で出来る手法が、早撮りである事を
スピルバーグは知っています。

2流の監督は、ただ予算削減の為だけ
NGにしたいところを、OKにして撮り直しの
予算を削る事をしますが

スピルバーグは、編集で必要な部分が
OKだったり、編集で更にいいアイディア
浮かべば、現場で即興的な演出を行って

現場でのテンポを優先絵コンテをほとんど
確認せずに70を超えるカットでも、現場に
支持を出し、即興で撮り上げる神業を
なしとげて、トータルの撮影予定日数大幅に
短縮
し、不可能と言われた予算で完成させます。

その現場での撮影のテンポは、カメラワーク
アクションの見事なミックスにあります。

俳優の表情・アクション、リアクション
見せる対象物に、プラスしてカメラの
主観
を入れ込むや、照明との見せ方の
バランスが絶妙なテンポを産み出しています。

特に、スピルバーグ18番はカメラが
観客の見た目になる「主観」で、短い
主観のカットを使う事で、一期に観客の集中力を高めます。

例えば冒頭の黄金の像を取るシーンでも
インディが仕掛けを交わして近ずく間にも
壁の矢が出る仕掛けの穴を、ゆっくり動く
主観で見せて、階段の上に行くと

黄金の像カメラが静かに寄る観客の
主観カットを入れます。
コレは、厳密にはインディの立ち位置とは
異なる、観客用の主観で、砂の重りと交換
する場面も、実際には後ろの男からは
見えて無いはずですが、男のリアクション
入れて観客を引き込みます。

やや荒いと言う見方も出来ますし
カメラマン的に見ると・・・荒いです(^^:

でも、なんだかOKな荒さで、ズレ
逆に、エラーでは出せない荒さなのが
解かるので、心地よさすらも感じます。

この荒さが、現場のテンポでもあり
作品全体の流れ、テンポを産み出しています。

■まとめ

レイダースとは、争奪者と言う
ような意味で、簡単に言えば
取りあいっこですね。

名作洋画TOP10では、100回見たと
書いてありますが、実は200回見ています(^^:

新作の公開時期は、半分ですが
当時は、入れ替え制などが無いので
1日中映画館に居ても、1回の料金
4~5回見れましたし

持ち込みで、おにぎりとか
サンドイッチを食べても何も
言われない時代でした。

新作から2番館に時期的にズレると
間に別の作品が入ったりしても
1日2~3回は見に行きました。

なので、間のアメリカの女子プロの
映画
とか、B級アクションなども
かなり見てるのですが…略覚えてません(^^:

冒頭の黄金の像を奪われた後に
複葉機で飛び立ち逃げるハワイ
ロケ地なども行ってしまうくらい
大好きな映画で、本当はスクリーン
見て欲しい映画ですが、是非未見の方は
新作も準備中なので、最新のデジタル画像見てみてください。

インディ・ジョーンズ
レイダース 失われたアーク [Blu-ray]
販売元パラマウント 時間 115 分
詳しく見る。

 

■作品データ

監督 スティーヴン・スピルバーグ
脚本 ローレンス・カスダン

原案
ジョージ・ルーカス
フィリップ・カウフマン

製作 フランク・マーシャル
製作総指揮 ジョージ・ルーカス
ハワード・G・カザンジャン

音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 ダグラス・スローカム
編集 マイケル・カーン
製作会社 ルーカスフィルム

配給
アメリカ合衆国 パラマウント映画
日本 パラマウント映画/CIC

公開
アメリカ合衆国 1981年6月12日
日本 1981年12月5日

上映時間 115分

製作国 アメリカ合衆国

製作費 $18,000,000
興行収入
世界の旗 $384,140,454
アメリカ合衆国 $242,374,454

配給収入
日本 13億8000万円

 

■キャスト

インディアナ・ジョーンズ ハリソン・フォード

マリオン・レイヴンウッド カレン・アレン
ルネ・ベロック ポール・フリーマン
アーノルド・エルンスト・トート ロナルド・レイシー
サラー ジョン・リス=デイヴィス
ヘルマン・ディートリッヒ ヴォルフ・カーラー
マーカス・ブロディ デンホルム・エリオット
イートン ウィリアム・フットキンス
マスグローブ ドン・フェローズ
サティポ アルフレッド・モリーナ
バランカ ビック・タブリアン
サイモン・カタンガ ジョージ・ハリス
ゴブラー アンソニー・ヒギンズ
イラム トゥッテ・レムコフ
ファヤー スアド・メソウディ
大男 パット・ローチ