お薦め名画「レインマン」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
レインマン
です。
レインマンは、1988年12月16日に
アメリカで公開されて、評判を
呼び~1989年1月28日のゴールデン
グローブ賞で、作品賞を受賞し
主演男優賞もダスティン・ホフマン
が受賞したニュースが、日本にも伝わり
1989年2月10日からの第39回ベルリン
国際映画祭で金熊賞 を受賞した後の
1989年2月25日に日本では公開します。
世界的に大きな話題の中、日本映画
では、正月映画を外した2月末の公開
になってしまいますが、多くの映画
ファンが劇場に押し寄せ
1989年3月29日の第61回アカデミー賞
で、作品賞、監督賞、主演男優賞
脚本賞を受賞
すると、一般の観客も劇場に列を
作った話題作でした。
その当時の様子も交えてレインマン
について書いてみたいと思います。
■空飛ぶカウンタック・ロードムービー
レインマンは、当時の宣伝では
自閉症の兄との話と言う事が伝わり
大きな映画賞を次々と受賞して
いるニュースを受けて、見ると
ファーストカットで…
スーパーカーのカウンタックが
空を飛んできます。
どう飛んでくるかは書きませんが…
その意外なファーストカットに
他の映画の予告かと思った人も
いたくらいですが、インパクトの
ある掴みのファーストシーンで
この映画は、フェラーリ400
など、いろいろな車が登場する
のでクルマ好きの方も、それ
見たさで観賞する人もいるそうです。
メインのクルマは、ビュイックの
最高級クラスのロードマスター
1949年製のオープンカーで
このクルマが、トム・クルーズ
演じる弟のチャーリー・バビット
が、唯一父からの遺産として貰い受けるモノで
製造台数8095台しかない
ファイヤーボール8と言われる幻の名車です。
このビュイックで、2人は飛行機
でも無く、ハイウエィでも無く
一般の道で、ロサンゼルスを
目指すロードムービーなので
ファーストカットも、クルマから始ります。
ただ、クルマの価値や見え方も
徐々に変って行くのが、脚本上
ロードムービーをメインにした上手さです。
■キム・ピークとダスティン・ホフマン
この映画のダスティン・ホフマン
演じる主役のレイモンドのモデルは
サヴァン症候群で知られるキム・ピークです。
サヴァン症候群とは、知的障害や
自閉症などの発達障害が、ありますが
対照的に、信じられない程の
優れた能力・偉才を持ち
特定の分野の記憶力、芸術、計算
などで高い能力を持つ人です。
キム・ピークも、9000冊以上の
本の内容を記憶していて
生年月日を言えばそれが何曜日
なのかを即座に答えることができました。
この映画後には、サヴァン症候群
や、自閉症などへの存在や理解が
広く知られる事になり
日本でも、多くの映画やドラマ
演劇で、演じられる事になります。
作家のバリー・モローが、その能力
に驚き、キム・ピークと面会して
書き上げた小説が、この映画の
原作になっています。
ダスティン・ホフマンは、当初
弟の役でのオファでしたが
脚本を読みこむと、兄の役に
感銘を受け、志願してキム本人に
面会して役作りした芝居が、多くの
評価を得ます。
キムは、小説や映画で有名には
なりますが、彼は生活を変えずに
毎日を図書館で、小説、図鑑、
電話帳、住所録なども、全て
記憶する日課を続けて、2009年の
12月19日に58歳で亡くなっています。
■受賞
タイトルの「レインマン」とは
ただの誤解からのタイトルです。
ヒーローでも無ければ、歌でも
なく、ただの誤解がタイトルです。
トム・クルーズ演じるチャーリー
の幼い記憶で
「レインマンが来て歌を歌ってくれ楽しい気分になった」
その想い出だけは在りましたが
チャーリーは、自閉症で施設に
いる兄の存在を知らずに育ちます。
ですが、2人でロスに向かう間に
そのレインマンの正体が解ります。
兄のレイモンドの発音を
Raymond >Ray mond
Rain Man
と、聞き間違え覚えていました。
小さい自分に歌を歌ってくれた
のが、兄であり、熱湯など
小さな弟を守っていた兄を知り
落ちた楊枝の数を言い当てたり
トランプなどの数字を記憶して
しまう、優れた能力を知っていきます。
■まとめ
父の遺産のクルマビュイックは
撮影当時は、更に希少で高額でしたが
1台は所有者に借りた綺麗な車で
もう2台は、修理して牽引や一部
映る部分などをレストアした
車を用意して撮影されました。
その頃の1989年、日本ではスバル
のレガシィを中心にワゴンブームが起きます。
同年2月から銀行が週休2日に
なり、店舗経営者などが
戸惑う事態が起きていました。
今、レインマンを見ると
携帯電話も無く、逆に…
驚くのは、SONYの小型電池式
ポータブルテレビwatchmanが
登場して、大事な小道具として
ダスティン・ホフマンが持ち歩きます。
時代的ギャップや、理解
されない、しにくい要素も
多くありますが、変わらない
兄弟の想いを感じれる映画なので
未見の方や当時から見て無い
方も。是非もう1度見て観てください。
![]() ASIN : B09FXYPS1Y 時間 : 2 時間 14 分 詳しく見る。 |
![]() 詳しく見る。 *配信は予告なく変更する場合があります。 |
■作品データ
監督 バリー・レヴィンソン
脚本
バリー・モロー
ロナルド・バス原作 バリー・モロー
製作 マーク・ジョンソン
製作総指揮
ピーター・グーバー
ジョン・ピーターズ音楽 ハンス・ジマー
撮影 ジョン・シール編集 ステュー・リンダー
製作会社
ユナイテッド・アーティスツ
グーバー=ピーターズ・カンパニー配給
アメリカ合衆国 MGM/UA Communications Co.
日本 ユナイト映画=UIP公開
アメリカ合衆国 1988年12月16日
日本 1989年2月25日上映時間 134分
製作国 アメリカ合衆国
製作費 約2500万
興行収入アメリカ合衆国 カナダ $172,825,435
世界 $354,825,435
配給収入 日本 32億6000万円
■キャスト
レイモンド・バビット ダスティン・ホフマン
チャーリー・バビット トム・クルーズスザンナ ヴァレリア・ゴリノ
Dr.ブルーナー ジェリー・モーレン
レニー ラルフ・シーモア
ジョン・ムーニー ジャック・マードック
アイリス ルシンダ・ジェニー
バーン マイケル・D・ロバーツ
サリー・ディブス ボニー・ハント
Dr.マーストン バリー・レヴィンソン