お薦め名画「ロッキー3」

2021年10月22日

映画銀幕パークジョージ松田です。

今回の御薦め名画は

ロッキー3」です。

ロッキー2では無くて、ロッキー3です。

シルベスタースタローンを知らない
映画ファンは居ないと思いますし
一般的にも多く知られる俳優監督ですが

ロッキー1は、ロッキーバルボア
起死回生作品でしたけども

このロッキー3は、シルベスタースタローン
自身の起死回生作品になった勝負の作品でした。

日本では500円札500円玉に入れ替わる頃
3年のブランクから公開された、ロッキー3の頃を書いてみたいと思います。

■リアル起死回生

スタローンは、ロッキー1(1976年)
ヒットの後、自身の脚本2年後
フィスト(1978年)を公開し、自身で
脚本監督したパラダイス・アレイ同年に公開しますが…

フィストロッキーの5分の1
パラダイス・アレイは、それ以下と言う
興行収入で、続編ロッキー2を公開しますが…

ロッキー7倍近い製作費を使い
ロッキーより1桁少ないと言う興行不発
スタローンにとっては致命的なWパンチでした。

普通の俳優映画人だと、略このまま
フェードアウトするのが普通です。

ですが、このロッキー2の失敗の挽回に選んだのが・・・ロッキー3でした。

もう、このロッキー3失敗したら
少なくとも、今のシルベスタースタローン
居ないと言える程の勝負の1本になります。

本当全てを、この作品に賭ける事に決め・・・

3年の時間と、ロッキー2の製作費760万$
対して、2倍以上の予算1600万$人生の勝負に出ます。

ロッキー3は、まだ続編のイメージや
映画のシリーズ化と言うものが
一般的に良いイメージが無い…つまり
パート1よりも、つまらないと言う概念で見られてる時代なので

正直、またロッキーやるの?と言う感じが公開前の雰囲気でした。

なので、あまり大きな劇場公開され
なかったり、されても2週間くらいで
近くの同系列の小さい劇場に変更になりました。

ですが、配給側の公開策に反して
公開されると、ロッキー3は評判になり・・・
しだいに、小さな劇場には列が出来てしまい

週末などは大劇場と両方で公開する
など変った上映になるくらいで

見事に鍛え上げた肉体と共に、内容で
みごと、ロッキー1を超える大ヒットに導きます。

■奇跡のスローモーション

ロッキー1は内容的に、マッチした肉体
でしたけども、ロッキー2ロッキー3
スタローンの体を見れば、一目瞭然
圧倒的に鍛え上げられた体

スタローンが必死で、この映画に賭ける本気度が解ります。

特に、アポロ砂浜を走るシーン
砂浜を走る人を、スローで撮影した事が
ある人は解ると思いますが・・・

例えばプリンを皿の上に置いて皿を
揺すれば、揺れますが

その柔らかいプリンの上に、もう1つ
プリンを置いたら、上のプリン
さらに揺れますよね。

それと同じように、砂の上を走る人
撮影すると、予想以上に体の肉は揺れ
るのですが、スタローンは其れを知って
いて、撮ったのだと思いますけども

このシーンのスタローンは、頬が少し
揺れる程度で、殆ど「肉」が揺れずに
走る姿を披露し、アスリートボクサー
もだと思いますが、カメラマン
このシーンには驚いた人が多いと思います。

もう1度鍛え直して挑む、スタローン
ロッキーバルボアが、1つになった記録のようでもあります。

スタローンのこの時の体脂肪率は
今ほどの正確な計測器は無いのですが2.8%を切っていたと言われます。

■ロッキーブロンズ像

スタローンも、ロッキーも返り咲く
象徴として、監督スタローンが用意
したシーンは、フィラデルフィア
美術館正面玄関前の階段に置かれた
ロッキーのブロンズ像のシーンでした。

今でも、本当にブロンズ像が置かれ
多くの観光客が訪れますが・・・
意外にも、後のスタローンロッキー
活躍ヒットから設置されたと思っている人も多くいます(^^:

ですが、ブロンズ像ロッキー3
シーンの為に、スタローンが依頼し
彫刻家のA.トーマス・ショーンバーグ
よって作られています。

撮影後に、ブロンズ像を美術館に
寄贈しようとしますが・・・
まだ、ロッキー3公開前なので美術館は、コレを拒否します。

しかし、・・・・ロッキー3
公開され、スタローンの本気と
このシーンを見た観客は…

この美術館の対応に反発し、市民が
憤慨して、屋内競技場のワコビア
スペクトラム
の正面に設置される事で決着します。

ですが、ロッキーは、ロッキー3
終わらずにロッキー4、ロッキー5
続く中で、世界がシリーズとして
映画史に残る名作と認めざる得ない作品に育った為に

ロッキー5の撮影で、フィラデルフィア
美術館正面階段
に戻され…撮影終了後には

美術館は、そのをどけようとしませんでした。

■まとめ

ロッキーシリーズは、映画なので
ボクシングシーンは、映画の中でも
ラウンドが略して上映されますので
全てのラウンドを、撮影する事は基本ありません。

ですが、このロッキー3だけは試合の
すべてのラウンドを撮影しています。

その為に、スタローン監督は試合だけで
10日間も時間を使って、フィルムを廻し続けています。

勿論、本当の試合では無い分部も
ありますけども、逆に本当の試合よりも
体力を使うので、普通のボクサー
10日も行う事は無理だと思いますが

スタローン主演と、監督として
共演者やスタッフに指示し続けた
撮影は、本当に命がけだったと言います。

もう1つ。、この映画を大ヒットさせた
要因は、音楽サバイバーを起用した事で

アイ・オブ・ザ・タイガーは、この
映画を見た観客がレコードを買い求め
全英・全豪でも1位の売り上げを記録
グラミー賞の最優秀ロック・パフォーマンス
部門を受賞する程の大ヒットになります。

私も1枚買いました(^^:

この映画に出ている日本でも当時
大人気のプロレスラーハルク・ホーガン
自身の入場曲に、アイ・オブ・ザ・タイガーに変更

今でも多くの、バラエティ番組などで
頑張る時、勝負に出る時などに
ディレクターが、選ぶ曲として
流れてくる程に、強烈なインパクト
観客に与える事に成功しています。

そんなサバイバーと共に、1人の
俳優で映画人が、命がけで撮影した
ロッキー3は、是非未見の方は見てみてください。

見終ると、見の周りに黄色い物が増えるかもですけども☆

ロッキー3
[Blu-ray]
JAN: 4988142357311
詳しく見る。

■作品データ

監督 シルヴェスター・スタローン
脚本 シルヴェスター・スタローン
製作 アーウィン・ウィンクラー
ロバート・チャートフ

音楽 ビル・コンティ
撮影 ビル・バトラー
編集 ドン・ジマーマン
マーク・ワーナー
製作会社

チャートフ/ウィンクラー・プロダクション
ユナイテッド・アーティスツ

配給
アメリカ合衆国 MGM/UA Entertainment Co.
日本 UIP

公開
アメリカ合衆国 1982年5月28日
日本 1982年7月3日

上映時間 99分

製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 1600万$

興行収入 アメリカ合衆国 $125,049,125
世界 $270,000,000
配給収入 日本 16億7000万円

■キャスト

ロッキー・バルボア  シルヴェスター・スタローン
エイドリアン タリア・シャイア
ポーリー バート・ヤング
アポロ・クリード カール・ウェザース
ミッキー バージェス・メレディス

クラバー・ラング   ミスター・T
サンダー・リップス   ハルク・ホーガン
デューク トニー・バートン
ロッキー・ジュニア イアン・フリード