スクリーンは、平面、曲面?銀色・白色?
映画銀幕パークのジョージ・松田です。
今回は「スクリーンは、平面、曲面?銀色・白色?」についてです。
■ホワイトスクリーンとシルバースクリーン?
映画のスクリーンは、このサイトのように
「銀幕」と呼ばれる事もありますので
銀色だと思っている方も多いと思います。
ですが、最近の映画館は*緞帳などが無く
上映前に何も投影されてないスクリーンを
目視する事が出来ます。・・・すると
そこに見るスクリーンは、ホワイトだったりします(^^:
*緞帳(どんちょう)カーテンのような幕・布
結論から言うと、シルバーもホワイトも在るのが現状です。
シルバー>ホワイト>シルバー
では、何故2種在るのか?と言うと、昔はフィルム上映が
100%だったわけですが、現在は略デジタルに
移行した上映になったので、銀幕からホワイトに変って行きました。
まず基本でザックリ説明すると
昔のシルバースクリーンのデメリットは
客席センターではベストで、端の席から見ると暗く見えると言う欠点が在りました。
極端に言えば、鏡に向かって懐中電灯を
向けて見れば、発光している部分の反射が
1番強くて、その周辺は其れよりも反射が弱いと言うか差が大きくありますよね。
ですが、白い壁に向かって懐中電灯を
向けても、どこが光源の中心か?
解からないか、解っても「その差」は鏡よりも少ないのが解ると思います。
それに「色」的に言うと、シルバーと
言うのは、グレーの反射率が高い色なので
厳密に言えば、白が再現されない映像しか映せない事になります。
なので、赤も白が入るとピンクになりますが
赤に明るいグレーだと、ややくすんだ
明るいピンクになるのと同じで、全ての色が大袈裟に言えばくすんで見えます。
なので、昔の銀幕からホワイトに
移行する進化と、デジタル化による
変化(進化)が、在った時代がありました。
●3D映画
ですが、近年の*最新3D映画が登場すると
最新技術を使った、新しいシルバースクリーンに変更する流れになっています。
*昔の赤と青のメガネでは無い3D映画。
3Dは、簡単に言うと右目用と
左目用の2種の映像をズラして投影するので
反射率が高いと言うか鮮明にしたいので
逆に、ホワイトよりもシルバーが使われます。
ただ、昔の銀幕とは違って最新の技術で
反射回帰率を計算したシルバースクリーンが使われています。
3Dの映画が少し価格が高い一部は
この新型スクリーンの為もありますね(^^:
●シネパーフォ
またスクリーンは、御存知の方も
多いと思いますが、小さな穴が空いています。
これを「シネパーフォ」と言いますが
10cm×10cmに約1mmの穴が約600個ほど
空けられていますが、光のロスは8.5%程になっています。
この穴が必要なのは、スタンダードなスピーカーの配置として
左右とセンターに3箇所にスピーカーが
スクリーンの裏に配置させる為です。
右の人物の台詞や、左からドアを開けて
入って来る音、奥から近ずく音(中央)などで
3つの配分(音量など)を分散して臨場感を作り出しています。
それは、10・10:100だったり
90・30・20だったり、0・0・100など様々なシーンに対応しています。
■スクリーンは、平面・曲面?
これも結論から言うと両方あります。
ですが、ベストなのは曲面スクリーンです。
平面はミニシアターや、小さなスクリーンに
少し使用されていますけども、シネコンの中の
大きなスクリーンは、略曲面になっています。
ではなぜ?スクリーンを、曲面にするのかと
言うと、映画を投影することによる歪みを修正するためです。
人間の目は、左右に2つ並んでいるので
上下よりも左右に強い目になっています。
なので、上から迫るモノや足元には
目が向き難くなっているので、背の高い人が
屋内で頭をぶつけたり、見通しのいい公園でも
動物のフンを踏んでしまうなんていう事が起きます(^^:
スマホで、画像を見るにも縦だと
なんか嫌だとか、回転させて見ると言うのも目の特性です。
どのように歪むかと言うと…
言葉でも、画像でも説明が難しいのですが
上のクルマの左右(前側と後側)に
注目して↓の画像を見て下さい。
ズームで寄ってるようにしか
見えないかもですが?(^^:
厳密にはセンター辺りが手前に来て
左右が奥に逃げてるような感じの違いが起きて居ます。
こんな感じの歪みが起きるので
平面の大スクリーンだと、アップで
俳優の顔がセンターに映ると顔が大きく
見えたり、太って見えてしまいます(^^:
●ピンクッション効果
シルバー・ホワイトでも少し書きましたが
光は放射状に広がりますので、スクリーンの
端に行くほど、光源のプロジェクターから
遠く離れていく「光の特性」があります。
ですが、人間の目は横に強いので
この歪みが少なくても敏感に察知してしまいます。
つまり、平面だと映像の端の方が歪んでしまうんですね。
これを専門的にはピンクッション効果と
言いますが、画面的にも画質的にも「?」と感じてしまいます。
そこで、スクリーンにカーブを付けて
スクリーンの端側を光源に近くする事で
観客の目の「感覚」的には、フラットに
見える(感じる)映像の投影になるように調整しています。
だから映画を見ていて、カーブしてるとは逆に感じません。
なので見るのには、スクリーンをカーブさせることで
ピンクッション効果を緩和しているスクリーンがベストです。
ただ、小さいスクリーンや投影される
内容では、平面でも違和感は其れほど無く
人間の目と言うよりも、脳が修正してくれます。
例えばプレゼンに使うスライドを平面に
投影しても、表などは四角(長方形)だと
思い込んで居るので、左右の辺が少し
歪んでいても、まったく気にはなりませんし
表の中身の数字が大事で、フレームは重要では無いために内容的にも気に成りません。
■まとめ
スクリーンの色は、ホワイトもシルバーも
在りますが、現在のシルバーは3Dを上映する
スクリーンに殆ど変って居て、昔のとは異なるシルバーです。
平面か曲面か?も、両方存在しますが
大きなスクリーンは、まず曲面であり
ワイド画面は、曲面で見るのがベストです。
なので、最近の大きなワイドテレビは
テレビでも、曲面になっているくらい
人間の目は左右に強く、敏感だという事です。
あまり意識する事が無い事だと思いますが
映画館に早く入ったり、ENDクレジット後に
スクリーンの色や曲面を見てみてください。
そして、帰りには鳥のフンや犬のフンに
注意して帰ってください☆
【サイズ】約30 x 27 x 1.5cm ASIN B07WP43G5F 詳しく見る。 |