よーいスタートは、スタートじゃない?

2021年10月20日

映画銀幕パークジョージ松田です。

今回は
よーいスタートは、スタートじゃない?
についてです。

メイキングなどで、1度は聴いた事が
あると思いますが、撮影の開始時に
よーいスタート!」と言うかけ声が現場に響きます。

アマチュアの方が、動画を撮る時も
2人以上だと、発したりする言葉ですよね。

でも、これは実はプロは
スタートとしての合図とはしていません。

そんなバカな?と思うかもしれませんが本当です。(^^:

では、どこをスタートの合図にしているの?

事になりますので、それぞれの
スタート」を部門事に解説してみます。

■技術部

●照明班

照明は、解かると思いますが
よーいスタート!」の前に
とっくに点灯していますよね(^^:

なので、照明部には
「よーいスタート!」は、特にスタートではありません。

●録音部

音声など、録音部も、聞いて見ると
解かるのですが、昔ならテープに
よーいスタート!」の声が入って居ます。

つまり「よーいスタート!」の前に
レコーダーをスタートさせているという事になります。

カチンコを使う場合も、その音を録る必要があります。

●撮影部

じゃ~大半の方が、カメラの合図でしょ?と
思うかもしれませんが・・・

よーいスタート!」で、カメラを
廻すと遅すぎて、映画は出来ません(^^:

何故かと言うと、自転車のこぎ出し
を思いだしてもらうと解るかもですが
信号で止まって、再び動き出すのって
ちょとフラフラしたり、ペダルがスムースに回らないですよね?

映画もフィルム時代は特に
記録スピードに到達する時間が
必要なので「スタート!」の後では
正しいコマ(速度)で記録出来ません。

プロの特に1インチ(VHSの2倍の太さ)
VTRなどは、その速度までをカウントダウン
するのでタレントさんなどが、ギャグ?に使ってる

5秒前、4.3.2.1 みたいなカウント
記録速度に達成して、1>スタートで
御願いしますと言う合図にしているくらいです。

*VTRのカウントは大半はVEさんがしますが
ADさんや、ディレクターがする事も
ありますけども、正確ではなくなります(^^:

では、いつカメラはスタートしてるの?
と、思うかもしれませね。

実は、逆なんです。

殆どは、助監督さんが本番行く前に
照明録音部のOKを確認します。
声に出して「OK?」と聴く方も居れば
アイコンタクトや、指さしなど
様々ですが、まず確認します。

そこで、実はカメラが先にスタートします。

そのモーター音や、タリー(RECシグナル)を
見・聴きして、カメラが回ったな。と言うのを
確認して、少し間をとって

よーいスタート!」と言うんです。

なので、カメラが回らなければ「よーいスタート!」の声は響きません。

つまり技術班は、「よーいスタート!」でスタートするセクションはありません。

じゃ~、俳優さんへの合図でしよ?と
思いますよね?

■俳優

アクション

俳優さん芝居には大きく分けると
アクション(動き)と、台詞があります。

では、そのアクションから見て行きましょう。

例えば、階段を走って上がって来て
ドアに入ると言うカットだとしたら
仮に3階だとしたら、俳優さんは

よーいスタート!」の前から
逆算した位置から走りだして上がってきます。

バイクに乗って角を曲がって
現れるカットでも、「よーいスタート!
の前から走行しています。

涙が溢れ出て頬をつたう。

と、言うカットだとしたら
よーいスタート!」の後に
流さないとなので、ある意味
使わない時間(フィルム)のを使い>涙を流します。

スタート!」と同時に流す俳優さんは知りません(^^:

台詞

台詞も、例えばカット頭に

おはようございます!と言う台詞があったとしても

スタート」も声なので、~「」と
」が、少しでも重なると使えません。

なので、俳優さんで個人差や
シーン、感情でも違いますが「間」を取ります。

その後で、台詞です。

俳優さんは、そもそも
映像は、略順番に撮らないので
気持ちを繋げる準備が必要です。

役や場面(シーン)に入ると言う
意味でも、戦いでダメージを既に
受けているカット頭などは

相手や自分で、直前に体に打撃を
受けて、挑む俳優さんもいるくらい
スタート前には入っています。

最近ではCGのキャラを相手に
エイリアンや、ターミネーター
などに追われたり、しながら

カットごとにテンポUPしたり
緊張度をプラスしていくような
芝居を要求される事が、増えていますが

コレらも、CGのイラストや
前撮影分をモニターしたりして
スタート前に、充分つくりこんでいます。

■まとめ

つまり「よーいスタート!」は
目安ではありますが、どのセクションも

その言葉通リ「スタート」では
スタートはしない不思議な掛言葉です。

でも、無くてはならないモノでもあります。

ただ、この各セクションの前後の「間」
実は、アマチュアの撮影との大きな
違いになるのが、編集を繰り返すと解るようになりますので

動画などで、レポートを撮ったり
ドラマを撮る時は意識してみてください。

また、映画を見る時にも
違うシーン・場所なのに気持ちが
繋がって居たり
、移動撮影の速度や
テンポが繋がって居る部分を感じて
見れたら、更に映画を深く見る事が
出来ると思いますので、少し意識してみてください。