お薦め名画「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」です。
1980年に公開された、スター・ウォーズの
続編であり、公開順の第二弾の作品を
公開当時の様子を交えて、紹介してみたいと思います。
■逆襲で続編
帝国の逆襲が、公開されたのは米国で1980年5月21日
日本では1980年6月28日と、わずか1ヵ月での
差での公開は、この頃としては早い公開差でした。
1作目(EP・Ⅳ)は、アメリカ1977年5月25日
日本は1978年7月1日と1年2ヵ月もの差がありました。
勿論、この差を埋めたのは1作目の世界的な
大ヒットでしたけども、帝国の逆襲は時期も
日本的には、正月やゴールデンウイーク
夏休み、年末の大作映画公開時期では
無いにも、かかわらず・・・
あまり大きな良い映画館では上映されませんでした。
それは、この頃のSF映画への偏見と同時に
続編と言うのは、1作目の収益の半分でも
と言うような興行収入的な理由で作られる事が多く
SFなどのキャラやメカ、セットなども
1作目のモノを流用(継続)使用して
予算削減で儲けれると言う意味の続編が殆どだった時代でした。
ロッキー2も、1979年に公開されますが・・・
やはり不評で、ロッキー3の1982年で挽回
するまでは、それまでの「続編」でしか無く
1978年のジョーズ2も、スピルバーグが降りて
映画会社が、2匹目のどじょうを狙って失敗しています。
007シリーズや、寅さんなどの1話完結的な
映画の続編・シリーズは、ありましたけども
ストーリーの内容が続く「映画」と言うのは
略ほぼダメだと言う見方をされた時代でした。
帝国の逆襲時に、1作目がエピソード4で
あると知ってるのは、一部分のマニアで
この帝国の逆襲時のプロモートでも、映画誌
などに書かれる事もありましたが・・・
エピソードと言う言自体のニュアンス
すら、日本ではなだチケットを「券」と
言っていた時代に、ピンと来ない感じで
4作目が1作目と言うのが、理解し難い為に
帝国の逆襲は、2作目の続編として存在公開されています。
また「ゴジラの逆襲」「大魔神逆襲」
などが、続編的なイメージも日本には濃く
あった事から、やや小さい劇場で公開される事になりました。
勿論、失敗で・・・
1回の入場数が少ない為に、劇場前には
列が絶えなく、隣のビルまで伸びてしまい
その整理に人員を導入する事になり
今さら、他のプログラムと大劇場を
入れ替える事も出来なく…
スター・ウォーズが、コレまでの
SF作品とは、まったく違う作品である事を
嫌でも知る事になります。
■ルークからハンソロへ
帝国の逆襲は、1作目の主役ルークから
ハンソロに、主役のウエイトが移行し
ハンソロが、ホスで凍えるルークを
助けたり、ハンの友人?ランドの元に
舞台が移行したり、レイアとのラブも
ハンソロと描かれ
凍結され次回に続く要素も、ハンソロ
が演じています。
これは、1977年1月、自動車事故で
ルーク・スイウォーカー役のマーク・ハミル
が、顔を大怪我した事から、続編の脚本で
主役の%を移す事になっています。
主にメイクで隠せる程だった事から
脚本的にも、主役交替までは行きませんが
ハンソロの活躍やアップが多くなっています。
その事からも、インディジョーンズや
その後のハリソン・フォードの経歴も
変えた要因の1つにもなっています。
マーク・ハミルの見た目的には
鼻を酷く骨折した為に、やや右に曲がって
居ますが・・・
スクリーンで見る観客が、気ずく程では
ありませんでした。
ただ、鼻か下の右側が、引っ張られる
ような感じを気にして、マーク・ハミルは
スターウォーズⅥ以後は、ハリソン・フォード
の逆に、大作には出ずに声優の仕事を増やして行きます。
スター・ウォーズフォースの覚醒エピソードⅦ
から、Ⅸまでのルークが顔ヒゲを生やす事で出演しています。
結果的には、それで良かったのかもですが
ファン心理としては、それほど気にせず活躍し
エピソードⅦ~Ⅸも、ヒゲ無しでもよかった気もします。
オビ・ワン(ベン)は、ヒゲ面でしたけども
鼻やクチが少し曲がって居たとしても、関係無く
あたたかく見るファンの方が多いと思います。
帝国の逆襲で猛獣ワンパに襲われて顔を怪我する
シーンは、マーク・ハミルの事故とは関係無い
と、後々はシナリオライターなどに気を使い
語られていますが、当時は主役の顔の怪我を
成立させる為に書かれていると思います。
それも、マーク・ハミルを交替させたくない
想いが形になったシーンなので、あたたかく見てもらえたらと思います。
■I am your father?問題
私がお前の父親だ「I am your father」と
ダースベーダーが言う台詞は、帝国の逆襲
を見終った後に、最も話題になりました。
当たり前ですが、当時は此の台詞の答えを
映画を見た人は知らなかったのです。
その為に、殆どの観客は正義のルークが
悪のベーダーの息子な訳が無いと・・・
信じたがり、誰もベーダーの台詞が
本当だと思をうともしませんでした。
この当時は、ルーカスが描いたような
1人の人生で正義から悪に転落するような
キャラと言うのは、子供が観賞するような
作品で描かれることは無かったので
ベーダーは、産まれながらにして悪と
いうような固定概念でしか観れてませんでした。
脚本にも「ベンがお前の父を殺した」との偽の
セリフが書かれ、ルーカス、マーク・ハミル
アーヴィン・カーシュナー監督、以外は
メインキャストも、真実を知らないままでした。
米の報道も「ギネス(=ベン・ケノービ役)が
2作目で悪役になる」と、言う…当たりでも
外れでも無い見出しが、報じられ賛否を産みますが…
3年後のスター・ウォーズ エピソード6
ジェダイの復讐(帰還)公開時期まで
誰にも解らないままでした。
コレらの要素から、スター・ウォーズは
映画の続編と言う、それまでの概念を壊し
ストーリーや設定的な、本当の続編が
映画でも展開出来る事を証明します。
■まとめ
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スター・ウォーズ帝国の逆襲は
まだ旧・続編の固定概念で上映した事から
酷い事に、日本の劇場では短縮版?とも
言える、短いバージョンも上映され
1日の回転を上げる事で、高いと勘違い
したフィルムを回収しようとしたのか?
AT-STウォーカー(2足歩行メカ)や
クラウド・シティや、ボバのシーンが
カットされたモノが公開されていました。
このように、SF映画も、続編も、この
帝国の逆襲の前と後では、配給や映画会社
の扱いが変った、作品でもありました。
今では、アメコミ原作以外やSF以外でも
続編と言う形もありで、アニメや1話完結
要素の濃い、007にも続編的なストーリーが
普通に映画でも、ドラマのように作られるようになっています。
今回の紹介部分を含めて、初めてでも
再見でも、見て貰えたら帝国の逆襲の
違う側面が、いろいろ見れると思います。
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■作品データ
監督 アーヴィン・カーシュナー
脚本
リイ・ブラケット
ローレンス・カスダン原案 ジョージ・ルーカス
製作
ゲイリー・カーツ
リック・マッカラム(特別篇)製作総指揮ジョージ・ルーカス
音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 ピーター・サシツキー
編集 ポール・ハーシュ
製作会社 ルーカスフィルム配給 20世紀フォックス
公開
オリジナル版
アメリカ合衆国 1980年5月21日
日本 1980年6月28日特別篇
アメリカ合衆国 1997年2月21日
日本 1997年7月5日上映時間 124分 (特別篇)129分
製作国 アメリカ合衆国
製作費 $18,000,000
興行収入$538,375,067
配給収入32億円 日本
■キャスト
ルーク・スカイウォーカー – マーク・ハミル
ハン・ソロ – ハリソン・フォード
レイア・オーガナ – キャリー・フィッシャーダース・ベイダー
デヴィッド・プラウズ(演)
ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)オビ=ワン・”ベン”・ケノービ – アレック・ギネス
ヨーダ – フランク・オズ(操作・声)C-3PO – アンソニー・ダニエルズ
R2-D2 – ケニー・ベイカーランド・カルリジアン – ビリー・ディー・ウィリアムズ
チューバッカ – ピーター・メイヒュー
皇帝/ダース・シディアス – クライヴ・レヴィル(声)
*イアン・マクダーミド(2004年版以降)ボバ・フェット – ジェレミー・ブロック(演)
ジェイソン・ウィングリーン(声)
テムエラ・モリソン(2004年版以降の撮る―パ―の声・ジャンゴ・フェット)ウェッジ・アンティリーズ – デニス・ローソン