お薦め名画「スター・ウォーズジェダイの復讐」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
スター・ウォーズジェダイの復讐
です。
スター・ウォーズ エピソード6は
今は、ジェダイの帰還と言うので
スター・ウォーズジェダイの復讐と
言う映画は無いとも言えますが
当時は、ジェダイの復讐として公開
するしかなかったエピソード6を
当時の様子を交えて書いて見たいと思います。
■サブタイトル変更せず!
このスター・ウォーズエピソード6は
公開前にルーカスフィルムは
「Revenge of the Jedi」(ジェダイの復讐)と発表します。
Return of the Jediでは無くて
Revenge(リベンジ) of the Jediです。
「Revenge」は、復讐とか仕返し、雪辱(をはらす)
などの意味に使われます。
その為に、日本の邦題も「ジェダイの復讐」と
して、前宣伝が開始されてしまいました。
その後に、同じインダストリアル・ライト&マジック(ILM)
が、SFXを担当したスタートレックII のサブタイトルが
Vengeance of Khan(カーンの復讐)
だと、パラマウント映画が発表します。
Vengeanceとは、報復とか、復讐と言う意味です。
厳密にRevengeとの違いは、不当な酷い仕打ちを
受けた者が相手に対して行うやり返す攻撃…
反撃のような時に使われます。
日本語でも、復讐と報復は、復讐の方が濃い
感情的な意味に使われ、報復はシステム的な
冷静な計画行動のような時に使われる使い分けがなされます。
ただ、日米でも…その差は一般的には
明確てでは無いので、ルーカスフィルムが
サブタイトルが、*公開時期が近い事もあり
類似しているとパラマウントに変更を要請します。
*日本・スタートレックII同年2月19日公開。
そこで「Vengeance of Khan」を
「The Wrath of Khan」に変更します。
ここが少し、ややこしいのですが(^^:
英語的には、この変更後のサブタイトルは
カーンの怒り!
と、いうような意味になります。
「Wrath 」は怒りですから。
ですが、この映画の邦画のサブタイトルは
スタートレックII カーンの逆襲として
公開され、そのように多くの日本人に認識されてしまいます。
日本人的には「怒り」は個人的な
感情の1つで、「逆襲」の方が
ストーリー的な動きをイメージ出来る
ワードのようで、映画会社も好んで
続編などに使う傾向があります。
ただ、この変更からジョージ・ルーカスが
考えなおしてしまい、高潔なジェダイの騎士に
復讐(リベンジ)は、よくないと自身の
スター・ウォーズ側も変更を決め
「Return of the Jedi」(ジェダイの帰還)
に変更します。
ですが、既に宣伝活動が始まっていた事から
日本では「ジェダイの復讐」で、ポスター
や看板、雑誌などにも印刷され認知されて
しまっていた事から、「訳」の範囲として
ジェダイの復讐として変更せず1983年に公開されてしいました。
その後も、ソフトなどがジェダイの復讐なのと
今後のシリーズが出て来る事から変更が
難しく、1997年に公開された特別篇でも
変更されずに公開され
2000年の夏に日本でのファンが改題署名運動を
行いますけども実現せず終わり
2004年のスター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX
の発売から、原題の直訳のジェダイの帰還へ
変更されたのが、現在のエピソード6の
サブタイトルになっています。
■スピルバーグとブルー・ハーヴェスト!
スター・ウォーズエピソード6は
ダースベイダーの素顔が、公開される
などの噂が先行したり、スピルバーグが監督
するなどのニュースが、伝わっていたので
ブルー・ハーヴェストと言うダミーの
仮名タイトルが使用されました。
ネタバレ対策が厳重にとられ、屋外ロケでは
特にブルー・ハーヴェストとしての
撮影隊として行動しています。
ただ、御馴染のキャラクターが多く
まったく漏れない事も無く、噂レベルでは
漏れつつ、宣伝としても使われますが
ストーリーは完全に伏せられます。
またスティーヴン・スピルバーグが
監督を務める予定は、本当でしたけども
前作の帝国の逆襲時に、ルーカスが
全米監督協会と喧嘩別れしたために
監督協会に所属するスピルバーグは
監督協会から本作の監督をしてはいけない
という通達を受けてしまいます。
その為に、監督出来ずルーカスは
デヴィッド・リンチにオファーしますが
こちらも断られリチャード・マーカンドに決定しています。
スピルバーグは、昨年公開された
E.Tのように可愛いキャラ(イウォーク)
が、登場するからとの援護射撃のみで
監督する事は、叶いませんでした・・・
これは、スピルバーグファンや
ルーカスファンで無くても、見て観たかった
コンビネーションだと思います。
■カウントダウン
この頃は、日本のアニメブームが終息に
向かっていましたけども、アニメの大作
公開時には、前日から徹夜で並ぶ事が
多くなっていた時期で
このスター・ウォーズジェダイの復讐の
前宣伝で、約1ヵ月前にアメリカで公開
された日のファンの様子が、ニュース映像や
番宣番組で流れ、仮装したファンらが
映画館前に列になり、楽しんでる様子や
観客のカウントダウンで、始まるスクリーン
などが紹介されました。
そこで、このジェダイの復讐は、先行上映と
してオールナイト上映を、1週前に上映する
館を設けました。
ですが、多くのファンが詰めかけた劇場は
熱気にあふれ、カウントダウンが真似して
起きましたが・・・
アメリカのように、直ぐに本編が始らず
映画館のCMなどが流れてしまい・・・
館内はトーンダウン、どの予告の後が
本編か解らず、カウントダウンのやり直し
も出来ずに公開されてしまいました(^^:
映像が始ると、声援がとぶ(真似)中で
最新作の映像に引き込まれ
スピーダーバイクのシーンなどは
この年の7月15日 任天堂のファミコンが
発売されたくらいで、平面的な動きで
今のゲームからしたら、考えられない
くらいのレベルの映像だったので
まだ、主観の動く映像などになれてない
時代に、スピーダーバイクの速さに
圧倒され、木にぶつかるカットでは
劇場の観客の首が、同時に後ろに
折れるような、初めての映像体験を
する事になりました。
今では、様々な映像が溢れているので
逆に、このような体験は出来ないかも
しれませんので、公開当時に見た方の
お宝体験だと思います。
■まとめ
1983年4月には東京ディズニーランドが
開園していますけども、今ほどの
メジャー度は無く、アクセスも不便で
10年間限定で取り壊す予定での開園でしたが
アニメやまんが好きな人は、足を運び
ましたけども、チケットの買い方も
不便で、事前に旅行代理店などで買う
ようなシステムで、浦安からバスで
行くしかありませんでした。
後に、スターウォーズが大きく関係
する事になるとは、この時は誰も想像
していませんし、ファミコンのソフトに
なる事も想像している人は居ませんでした。
一般的には、アメリカ公開時の5月には
日本では、ビートたけしが俳優として
戦場のメリークリスマスに出演した映画が
公開され大きな話題になっています。
後々、北野たけしとして世界的な
映画監督になるとは、誰も想像できない頃で
スターウォーズは、この3本で終わる
との噂され、長い葛藤の後・・・
全9エピソードが製作される事になりますが
まだまだ、遠い遠い先の話で・・・
ファンも、願いこそしてもイメージすら
出来ない頃のスター・ウォーズジェダイの復讐です。
![]() 時間 2 時間 16 分 ASIN B075MBSNZQ 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 リチャード・マーカンド
脚本
ローレンス・カスダン
ジョージ・ルーカス原案 ジョージ・ルーカス
製作 ハワード・カザンシャン
リック・マッカラム(特別篇)
製作総指揮 ジョージ・ルーカス音楽 ジョン・ウィリアムズ
撮影 アラン・ヒューム編集
ショーン・バートン
マーシャ・ルーカス
デュウェイン・ダンハム制作会社 ルーカスフィルム
配給 20世紀フォックス
公開 オリジナル版
アメリカ合衆国 1983年5月25日
日本 1983年7月2日特別篇
アメリカ合衆国 1997年3月14日
日本 1997年7月26日上映時間
133分
136分(特別篇)製作国 アメリカ合衆国
製作費 $32,500,000
興行収入 $572,700,000
配給収入 37億2000万円 日本
■キャスト
ルーク・スカイウォーカー – マーク・ハミル
ハン・ソロ – ハリソン・フォード
レイア・オーガナ – キャリー・フィッシャーダース・ベイダー –
デヴィッド・プラウズ(演)
ボブ・アンダーソン(殺陣)
ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)アナキン・スカイウォーカー – セバスチャン・ショウ
ヘイデン・クリステンセン(2004年版以降の霊体)オビ=ワン・“ベン”・ケノービ – アレック・ギネス
ヨーダ – フランク・オズ(操作・声)
C-3PO – アンソニー・ダニエルズ
R2-D2 – ケニー・ベイカーランド・カルリジアン – ビリー・ディー・ウィリアムズ
チューバッカ – ピーター・メイヒューパルパティーン皇帝/ダース・シディアス – イアン・マクダーミド
ボバ・フェット – ジェレミー・ブロック
ウェッジ・アンティリーズ – デニス・ローソン
ウィケット・W・ウォリック – ワーウィック・デイヴィス
AT-ST操縦士 – リチャード・マーカンド(監督)