お薦め名画「つみきのいえ」
映画銀幕パークのジョージ松田です。
今回の御薦め名画は
つみきのいえ
です。
「つみきのいえ」は、短編の
アニメ作品で、海外では
「La maison en petits cubes」
と、して知られる作品です。
このタイトルは、英語ではなく
フランス語のタイトルです。
その為か?前知識なく見た方は
外国の作品だと思う事が多い
ようですけども…
この作品は、日本の作品です。
今回は、この世界中で絶賛された
日本のアニメ作品について
2008年当時の様子も交えて書いてみたいと思います。
■受賞ラッシュ
第81回アカデミー賞 短編アニメ賞
を受賞した、「つみきのいえ」は
アヌシー国際アニメーション映画祭
のアヌシー・クリスタル賞(最高賞)
第12回広島国際アニメーション
フェスティバル ヒロシマ賞、観客賞
第12回文化庁メディア芸術祭
アニメーション部門大賞などなど
国内外10の映画祭で14の賞を受賞した
事からも、多くの方が見る機会が
増えて、子供から大人まで
いろいろな国の方々が見た作品です。
そうなった、大きな要因の1つは
この作品には「セリフ」が、まったくありません。
つまり言葉の壁が無いと言うのが
世界中の方が見るのには、大きな
メリットになりました。
勿論、強引に無くしたような作品
ではなくて、例えばピングーの
ような、何を話しているのか解からない
ような言葉も発しません。
この作品世界と、主人公の行動から
自然に、台詞が無くて成立している
世界が描かれている事が、本当の
セリフ無しのメリットになっています。
■上へ下へ
水に沈みゆく街にある積木を
積み上げたかのような家で暮らす
1人の老人が主人公で
沈みそうになると、上に積み上げ
ていく、作業が必要になります。
ですが、沈んが下の階には
老人の想い出が残っています。
想い出の上に、今があるのか?
つみきの家を
上へ
と、
下へ
行く、老人の行動に、見る方が
何かを重ねて観ていくことになります。
■未来へ過去へ
新しく積み上げた階は未来
沈んだ階は、過去と言う
見え方も、勿論あります。
老人は、水の中の過去の階に
行き・・・
過去の家族との想い出と再開
します。
SF映画のようなタイムマシーン
は出て来ませんが
老人は、ダイビングスーツを
着て、過去へダイビングします。
老人の想い出は、老人の想い出
ですけども、観客は其の中に
自分と重なる想い出を観ていく
作品になっています。
■まとめ
2008年9月には、アメリカの
大手投資銀行リーマン・ブラザーズ
が連邦倒産法第11章の適用を申請し
経営破綻したリーマン・ショック
で、世界中の経済が大変な事になり
日本では、松下電器がパナソニック
に社名を10月に変更
11月4日にはアメリカ大統領に
バラク・オバマが当選した時に
この小さなアニメ作品が公開され
短い時間ですけども、多くの事を
考える不思議なタイムマシンを
味わいましたので
未見の方は、是非時間は実際には
短いので是非是非見て観てください。
今ならプレミアム会員は無料でも視聴できますので
チェックしてみてください。
![]() 詳しく見る。 *配信は予告なく変更する場合があります。 |
アニメ作品をベースにして、監督の加藤久仁生と
脚本の平田研也が書き下ろしした絵本が出版されています。
白泉社 ISBN-10 : 4592761316 詳しく見る。 |
■作品データ
監督 加藤久仁生
脚本 平田研也
製作
日下部雅謹
秦祐子原画、動画:オープロダクション
音楽
近藤研二
(栗コーダーカルテット)公開 日本 2008年10月4日
上映時間 12分3秒
製作国 日本
■キャスト
ナレーション 長澤まさみ